産業春秋／幸運の四つ葉タクシー

京都市内で偶然に四つ葉のクローバーを拾った。なぜ“摘んだ”でなく“拾った”なのかというと、「幸せを運ぶタクシー　四つ葉のクローバー号」だから。京都生活は長いが、初めての四つ葉車だ。

知り合いの社長さんと仕事でタクシーに乗った。烏丸御池から川端へ、鴨川沿いに下がって南座が見える交差点で信号待ち。次の次の筋を東に入ればお目当ての場所がある。不意に「記念です」と手渡されたのが乗車記念カードと四つ葉のシールだった。

京都のヤサカタクシーは、三つ葉のクローバーをシンボルに採用、屋根やドアにあしらっている。三つ葉車１３００台に対して四つ葉車はわずか４台。さらに京都中のタクシー台数を考えれば途方もなくレアで、幸せを運ぶタクシーと話題だ。

我々のように気付かずに拾う人もいれば、わざわざ乗りに来るファンもいるとか。我々が下車した四つ葉車も、気づいた人が喜びの声をあげた。

いよいよ大型連休が始まった。本来なら世界中から観光客が押し寄せ、四つ葉狙いも多かったに違いないと思うと、今年は残念でならない。そうだ、四つ葉乗車の幸運はまだ訪れていないようだ。「１日も早いコロナ感染の収束を」と願掛けしよう。