新型コロナ/りびんぐラボ大正、飛散防止テントを入手可能材料で設計

(2020/6/1 05:00)

図面・構成部材公開

  • 入手可能な材料で構成する飛散防止テント

りびんぐラボ大正(事務局=木幡計器製作所、大阪市大正区、06・6552・0545)は、新型コロナウイルス感染症対策として、院内感染を防ぐ飛散防止テントを考案した。鉄フレームを使わず、塩ビパイプや空気清浄機など、ホームセンターで入手可能な材料・機器で構成する設備。まず大阪市内の病院に納入した。感染症専用設備の供給が不足する中、素早く安価に設置する応急対応品として、希望者に図面や構成部材を全て公開し普及を図る。

りびんぐラボ大正は、医療や福祉事業者などと協業して設備・機器を開発する「医工福連携」の任意団体。製造業10社で構成している。1月に発足し、今回が事業の第1弾。

飛散防止テントは、複数患者のベッドが並ぶ大部屋の透析室で、感染症患者が透析を受けられるよう病院の臨床工学技士と考案した。介護施設で感染疑いがある高齢者の隔離用としての用途も見込む。配管用塩ビパイプとL字型やT字型の継ぎ手を活用し、溶接なしで組み立てられる設計にした。テント内部に医療機器が入ることを想定し、帯電防止スプレーを部材に吹き付けている。

陰圧発生には市販のHEPAフィルター付き空気清浄機の吸気側をテント内の患者頭部付近に設置した。気流実験ではドライアイスでテント外への排気を確認したが、病院用陰圧テントと異なり差圧計測のガイドライン基準は確認できていないため「受け渡し当事者間での合意が必要」(木幡巌木幡計器製作所社長)という。

塩ビパイプはカットの手間が必要なため、希望があれば寸法切りしたパイプをパッケージとして供給対応することも検討する。

(2020/6/1 05:00)

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