産業春秋/原方刺し子

(2020/9/18 05:00)

地元でもその存在を知る人は少なかったという。山形県米沢市に江戸時代から伝わる伝統工芸「原方刺し子」のことだ。刺し子は刺しゅう技法の一つ。東北では「津軽」「南部」「庄内」の技法が伝わる。

布地に糸で幾何学模様などの図柄を縫い込む刺し子。米沢では、米沢藩の下級武士「原方衆」の妻たちが、困窮の中で布を長持ちさせるために編み出した技として伝わる。一針、一針にさまざまな願いが込められている。

伝統工芸を後世に伝承する課題は、原方刺し子にも当てはまる。地元の隠れた伝統工芸に目を向けたのが山形県立米沢工業高校専攻科などで構成する「伝承する会」。本年度に発足した。

コロナ禍の中、原方刺し子の伝承には“デジタル技術”を役立てる考えだ。これまで蓄積された刺し子作品のデジタル化では、図案をシャツに印刷するなどの活用が見込まれている。

オンラインの刺し子教室の事業化は、国内に限らず海外での普及もにらむ。同会代表で原方刺し子作家の遠藤きよ子さんは「残す機会が訪れた」と新たな情熱を燃やす。地方の活力とデジタル活用は菅政権の課題にも通じる。伝承の形がどう進化するのか。若者らの挑戦に期待したい。

(2020/9/18 05:00)

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