産業春秋/2年後の技能五輪

(2020/11/18 05:00)

無観客という従来にない環境下、愛知県で開催された「第58回技能五輪全国大会」。新型コロナウイルス感染拡大の逆風の中、黙々と作業に打ち込む選手の姿を通して、モノづくりの技能を受け継ぐ覚悟を感じた。

優勝者は国際大会の出場権も獲得した。技能五輪国際大会は国をあげて選手育成に取り組む韓国や中国勢の台頭が著しい。日本勢は上位には食い込むものの、金メダル獲得数は伸び悩んでいる。

メダル至上主義ではなく技能向上が目的である、というのが日本の考え方だった。しかし、諸外国が勝つことを目的に選手を育成する中、今回の大会では世界を意識した内容が盛り込まれた。

「車体塗装」では八つある課題のうち、二つで競技開始後に作業指示書が示された。国際大会で事前に示された課題の一部を競技当日、あえて変更し競うことがあることに対応した。

国際大会はコロナ禍の影響で、上海での開催が1年延期され22年開催となる。21年を目標にしてきた選手には再調整を強いることになるが、2年の訓練期間があるとも言える。メンタル面を含めた選手のサポート体制など周囲の努力が欠かせない。22年に向け産業界が一体となって選手を育てていきたい。

(2020/11/18 05:00)

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