産業春秋／藤井二冠のＣＭ契約

２０２１年もこの人の活躍に注目する必要があるだろう。将棋の高校生プロ棋士、藤井聡太二冠（王位・棋聖）だ。１６年１２月のプロデビュー以降、最多連勝記録更新など快進撃を続け、２０年は史上最年少でのタイトル獲得と大きな節目の年になった。

タイトル防衛を控える２１年、藤井二冠には頼もしい援軍がついた。日本将棋連盟の発表によると３月２日から、藤井さんは不二家と菓子・洋菓子、サントリー食品インターナショナルと清涼飲料のカテゴリーで広告契約を結ぶ。

この日は現在高校３年生の藤井二冠にとって卒業式の翌日。これまで学業と将棋の両立を続けてきたが、卒業と同時に将棋一本になる１８歳を２社が早速支援する。

思考をフル回転させる対局は相当のエネルギーを消費する。その補給にチョコレートなどをつまむ棋士は多い。さらに藤井二冠は初手を指す前にお茶を飲むのが定番の所作となっている。２社が契約するのも納得だ。

新型コロナウイルス感染症で日本中に暗い雰囲気が漂うなかで、藤井二冠の活躍は我々に元気を与えてくれている。企業にとっても契約したい有名人のひとりだろう。明るい話題が少ない今“一服の清涼剤”となる活躍を望みたい。