産業春秋/飲食店の実証実験

(2021/11/25 05:00)

新型コロナ感染が再拡大しても、飲食店は平時に近い形で営業を継続できないか。国と埼玉県はJR上尾駅周辺で、その方策を探る実証実験を行った。

参加したのは県から感染防止対策の認証を受けた41店舗。来店客はワクチン接種証明や陰性証明を提示し、運転免許証などで本人確認のうえ、証明の有無によりエリアに分かれて入店した。

県が公表した実験結果によると、来店客の8割近くは感染リスクが低減するとして「安心感を得られた」と回答。一方、証明確認やエリア分けの調整を負担と感じた店舗は半数を超える。

参加店舗を取材すると「くつろぎに来たお客さんに証明の有無を尋ねるのは心理的に抵抗があった」という。県はスマートフォンのアプリケーション(応用ソフト)を活用して接種証明や本人確認ができるようになれば負担軽減が図れるとみる。

「理由があって接種できないお客さんもいるのに」。接種証明の有無によるエリア分けは差別的な扱いに当たらないか疑問視する声も。エリア分けは個人情報に触れる懸念があり、実施には慎重な検討が必要だろう。感染第6波に備え、接種証明アプリをクーポン券のように利用できる環境を早く実現したい。

(2021/11/25 05:00)

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