インタビュー/奥谷金網製作所常務・奥谷忠彦氏 調達先確保へ適正価格で利益確保支援

(2024/5/16 12:00)

―非鉄金属や特殊鋼を用いてパンチングメタルや金網を製造しています。

「鉄鉱石の値上がりやエネルギー高で、原材料価格はコロナ禍に上昇して以降、高止まりしている。これには価格転嫁で対応してきた。また2022年ごろからは材料の入手が困難な状況が続いたが現在は落ち着いた。この品薄だった時期を経験したこともあり、安定調達に向けた取り組みをより意識している」

―具体的には。

「仕入れ先は地元である神戸を中心とした関西圏の企業が多い。そのため、上下する材料の値段だけで調達先を選ぶのではなく、普段から取引のあるサプライヤーからの購入を重視してきた。数年前からは材料購入や加工外注の現金払いを始めて、サプライヤーの負担を軽減する取り組みも実施している。当社を支えてくれるサプライヤーとの信頼関係を築くことが安定調達には欠かせない。このほか、材種の選定や購入時の材料寸法の見直しで、歩留まりを向上させるなどの社内努力も続けている」

  • 開孔率70-80%を実現した「大開孔率パンチング」のパンチングメタル

―調達面の課題は。

「経営者の高齢化や後継者不足などの経営課題で苦労するサプライヤーが増えており、今後は調達先が減少していく懸念がある。中小企業のサプライヤーは価格の安さだけを重視した取引ではもうけられないのが実情だ。自社だけでなく、サプライヤーも利益を確保できる適正価格での取引に加え、それを顧客に認めてもらうビジネスサイクルが必要とされている。サプライヤーと適正価格で取引し、自社製品の付加価値を高めていくことで、適切なサプライチェーン(供給網)構築に取り組みたい。長期的な視点ではサプライヤーの減少に備えた調達先の開拓も考えていく」

―サプライチェーンを強靱(きょうじん)化する取り組みも進めています。

「何らかの理由で製品を自社生産できなくなった場合に備え、材料調達から製造までを外注できる同業他社との協力関係を形成している。事業継続計画(BCP)の強化や災害リスクへの対応で生かしている」

(2024/5/16 12:00)

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