富士高周波、積層造形で金属部品試作 生産コスト減提案

(2024/9/5 05:00)

【南大阪】富士高周波工業(堺市堺区、後藤光宏社長)は、金属3次元(3D)プリンターを使った試作事業を始める。本社近くに3D造形の研究所をこのほど設置した。同研究所で切削加工により試作する金属部品の図面を解析。3Dプリンターを使って同じ性能を出せるように部品の設計を変更し、試作する。切削加工よりも材料の使用量を減らすなどして部品の生産コストを抑える。2025年12月期に金属3Dプリンター事業の売上高2000万円を目指す。

  • 1・5㍍角の大型造形物を作れる金属3Dプリンター

顧客から切削加工用の図面を受け取り、研究所でコンピューター利用解析(CAE)する。3D造形を利用することで強度などの性能を満たしつつ、部品を軽量化したり、加工費を抑えたりする設計変更を検討し、顧客に提案する。

金属3Dプリンター事業の拡大を見込み、本社から徒歩10分の距離にある建物の一部を賃借し、延べ床面積100平方メートルの「3Dプリンティング研究所」を設置した。1・5メートル角程度の部品を加工できる金属3Dプリンターやマシニングセンター(MC)を本社から移動。3Dのコンピューター利用設計・製造(CAD/CAM)用パソコン2台とCAEが可能なパソコン1台を導入した。投資額は約700万円。人員は3人配置した。

富士高周波工業はレーザー肉盛り溶接を手がけており、金属積層造形(AM)に関する知見を持つ。金属3Dプリンター事業の拡大などで、28年12月期売上高を23年12月期比20%増の6億円に伸ばすことを目指す。

(2024/9/5 05:00)

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