小惑星の名前を「トリフネ」に 26年にはやぶさ2が探査予定

(2024/9/25 17:00)

JAXAが名称決定

  • はやぶさ2は26年にトリフネを高速で通過しながら天体表面を観測する予定(JAXA提供)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、小惑星探査機「はやぶさ2」が2026年に探査予定の小惑星2001CC21の名称が「トリフネ」に決まったと発表した。23年12月ー24年5月に一般公募を行い、5人以上が提案した名称60個ほどから小中学生の子ども選定委員によって選ばれた。

 日本神話に登場する鳥之石楠船神(とりのいわくすふねのかみ)が由来。高速で小惑星近傍を通過するはやぶさ2の安全なミッションの遂行への願いが込められている。

 はやぶさ2は小惑星「リュウグウ」から地球に帰還後、他の小惑星での探査を続ける拡張ミッションを遂行中。26年に天体の運動と万有引力を利用したフライバイでトリフネを高速で通過し、その間に天体の表面を観測する予定。トリフネは01年に発見された地球近傍小惑星の一つ。直径約500メートルの細長い形状で、ケイ酸塩が多く含まれたS型小惑星だという。

 小惑星の名称は、新たな小惑星が発見されて軌道情報が決定した時点で、発見年などが入った仮の名前である仮符号が付けられる。その後、詳細な観測などでこれまで未確認の新たな小惑星であることが確定すると小惑星番号が付与される。

小惑星番号が与えられた小惑星に関しては国際天文学連合に申請して審査に通れば名称を付けることができ、トリフネのような愛称で呼べるようになる。

今回、国際天文学連合が発表した小惑星の名称には、トリフネの他にもヨシダセイコーやノグチジョー、シズオカといった日本由来の名称もあった。

(2024/9/25 17:00)

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