【熊本地震】企業動静 電力各社、電力の復旧応援【FREE】

■電力各社、電力の復旧応援

熊本県内などでの大規模な停電を受け、電力各社が発電機車などの機材や作業員を現地へ送り込み、電力供給や復旧作業の応援を続けている。電力広域的運営推進機関の集計によると、九州電力を除く電力９社が出動させた高圧発電機車は１１時時点で８５台、高所作業車は６７台に上った。ほかにサポート作業用の車両も出している。被害が特に大きい熊本市や益城町、阿蘇市などで電力を供給する。

大手電力各社は作業車の出動に合わせて作業要員も順次、現地へ派遣している。中部電力が計１３６人、関西電力が計７３人、中国電力が計１１８人を派遣するなど、西日本地域の電力会社が特に多くの人手を割いている。

同県内では最大震度６強の揺れを観測した１６日未明の地震で、熊本市内などを中心に一時１９万戸を超す住宅が停電したが、徐々に復旧が進み、１８日１３時現在は３万戸に減った。

■日本郵便、１８局窓口業務休止

熊本地震の影響で１８郵便局が窓口業務を休止（１２時点）していると１８日、発表した。休止しているのは熊本県の南阿蘇村の中松郵便局や甲佐町の白旗簡易郵便局など。

■コカ・コーラウエスト、復旧時期を検討

熊本工場（熊本市南区）は生産ラインを停止している。建屋や設備に大きな影響は見られないが、１６日未明の揺れを受けて復旧時期を検討中。

■サントリーホールディングス、再開に１カ月以上

ビール、清涼飲料を生産する九州熊本工場（熊本県嘉島町）で、設備点検のため稼働を停止。大規模な余震が続いており「再開には１カ月以上、かかる見通し」（同社）という。停止中の製品供給はミネラルウオーター、ビールについては国内の他工場で増産をすでにスタートした。緑茶飲料の「伊右衛門」や缶コーヒー「ＢＯＳＳ」などの一般飲料は、他工場および協力工場の増産で対応する考え。

■再春館製薬所（熊本県益城町）、従業員の出社停止

工場とコールセンターの従業員の出社停止措置を１８日、とった。社員の心身優先のため。出社可能な有志社員が従業員安否などの確認作業を行っている。

稼働を停止した工場（熊本県益城町）の再開の見通しは立っていない。１４日夜の余震に加え１６日未明の本震で生産設備の損傷はさらに広がった。

通信販売の注文受け付けは１５日午後から停止しており、現在は「受発注システムの稼働状況を確認している」（同社）状況だという。商品の配送にも遅れが出ている。

■コープ食品（キユーピーのカット野菜子会社＝東京都調布市）、九州工場稼働停止

九州工場（熊本市南区）が稼働を停止している状態。窓ガラスや壁面が破損し、設備点検のため２４日まで休業を決定した。ガス、電気、水道は使える。熊本エリアへの配送も２０日まで停止。大分、宮崎、鹿児島への配送は実施しているが、遅延が発生しているという。

■クリナップ、ショールーム休業

「熊本ショールーム」（熊本市南区）は当面休業。「八代ショールーム」（熊本県八代市）は２１日に営業を再開する予定。

■ＬＩＸＩＬ、ショールーム休業

設備点検のため生産ラインを停止していた有明工場（熊本県長洲町）は１８日に再開。人的被害はなし。「ＬＩＸＩＬショールーム熊本」（熊本市南区）は休業。

■日本通運、荷物受託を停止

熊本県向けの荷物の受託を一時的に停止しているほか、熊本県全域で集配を見合わせている。また、熊本県以外の６県では、集荷や配達が半日から１日程度、遅れている。１８日現在、熊本県向けの荷物の受託や、県内の集配については、再開の見通しが立っていない。