[ 科学技術・大学 ]

富士通研とトロント大、半分の電力で動作する光モジュール向け受信回路を開発

(2017/2/6 05:00)

  • 富士通研とトロント大が共同で開発した光モジュール向けの受信回路

富士通研究所(川崎市中原区、佐々木繁社長、044・754・2613)は、カナダのトロント大学と共同で、従来の55%の電力で動作する世界最小電力の光モジュール向けのリファレンスレス受信回路を開発した。光モジュールを省電力化・小型化でき、データセンターの処理能力の向上につながる。2019年度の実用化を目指す。

リファレンスレス受信回路は、データ伝送時に受信データの1/0判定を行うタイミング情報の生成において、高精度なリファレンス信号を使わず、受信データからタイミング情報を抽出する回路。基準となるタイミング(リファレンス)を発する水晶発振器が不要なため、光モジュールを小型化できる。

今回、入力信号の振幅情報から、データの読み取り周期のズレを検出する新しい手法を考案。1ビットに対して1回と、データの伝送速度と同じ周期で動作するタイミング抽出技術を開発した。従来、読み取り周期のズレを検出するには、1ビットに対して4回の異なるタイミングで信号を検出する必要があった。

これにより、タイミング生成回路を4分の1まで小型化できた。データセンター内のサーバーとスイッチ間通信に使う、イーサネット向けの光モジュールに実装した場合、光モジュールの消費電力を従来比で約70%減らせる。米サンフランシスコで開催中の「国際固体素子回路会議」(ISSCC)で発表する。

(2017/2/6 05:00)

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