【電子版】三越伊勢丹、ニッコウトラベルにＴＯＢ－３６億円で完全子会社化

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  １０日に会見した三越伊勢丹ＨＤの伊倉秀彦経営戦略本部企画開発推進部事業推進担当長部長（左）と、滝口一雄業務本部総務部コーポレートコミュニケーション担当長

三越伊勢丹ホールディングス（ＨＤ）は１０日、ニッコウトラベルの株式に対するＴＯＢ（株式公開買い付け）を実施すると発表した。買い付け期間は２月１３日から３月２３日。約３６億円を投じ、完全子会社化を目指す。

ニッコウトラベルは６０代以上を主なターゲットに高価格帯の海外旅行などを手がけている。三越伊勢丹ＨＤは旅行業を手がける三越伊勢丹旅行（東京都中央区）を傘下に持っており、相互に新規顧客の獲得を狙う。

旅行業は「準備などで、百貨店事業との相性が良い」（三越伊勢丹ＨＤ）と見ている。ニッコウトラベルと三越伊勢丹旅行を合計した旅行業の売上高は１００億円規模だが、数年以内に約２倍に伸ばしたい考えだ。

三越伊勢丹ＨＤの本業である百貨店事業は消費低迷で苦戦している。１月にはエステ事業会社を傘下に持つＳＷＰホールディングスを子会社化するなど、物販以外の事業拡大に動いている。