[ 中小・ベンチャー ]

“窒素氷”で飲料の香りまろやか 昭和冷凍プラントなどが変動評価

(2017/5/3 05:00)

  • 窒素氷を活用した飲料などについて香りの変化を分析(釧路工業技術センター)

【札幌】昭和冷凍プラント(北海道釧路市、若山敏次社長、0154・25・1846)は釧路工業技術センター(同市)と共同で、飲料などの香りに関する変動評価を実施し、独自の窒素氷を使うと香りがまろやかになるなど変化することが分かった。窒素氷は水に窒素を注入し酸素を減らした窒素水をつくり、これを凍らせる。窒素氷技術が新たな付加価値を生み出す商品開発につながるとみており、数年内の事業化を目指す。

昭和冷凍プラントと釧路工業技術センターが実施した評価試験は、ウイスキーやコーヒー、リンゴなど8種類の試料を用意し、窒素氷と市販のロックアイス、水道水を使った氷の3種類を試した。それぞれ3グラムと試料2ミリリットルを容器に入れ、成分変化を分析した。

この結果、ウイスキーはカプリン酸が増えるなどで香りがまろやかになったほか、リンゴ果汁は酢酸アミルが増加し、香りがより甘く感じられたなど、各試料で何らかの変化があったという。

釧路工業技術センター技術開発課の土居幹生主任は「窒素氷そのものとして利用するだけでなく、食品加工技術として窒素氷を生かしていける可能性がある」と話す。昭和冷凍プラントは結果を基に、大学などとの連携も図り、食品業界に訴求していきたい考えだ。

窒素氷は2005年に開発した。生鮮食品の酸化と好気性細菌の増殖を抑制する効果があるとされ、鮮度維持期間の延長につながるとしている。

(2017/5/3 05:00)

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