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[ 科学技術・大学 ]
(2017/7/7 05:00)
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の武内寛明助教らは、エイズウイルス「HIV―1」の感染に重要な宿主たんぱく質を発見した。宿主側のたんぱく質を利用した新規エイズ治療法の開発へ応用が期待される。京都大学、国立感染症研究所、塩野義製薬との共同研究。成果は7日、米科学誌プロス・パソジェンズ電子版に掲載される。
ウイルスは自らの遺伝情報を宿主の細胞に打ち込むことで増殖し、感染が成立する。HIV―1はRNA(リボ核酸)を遺伝情報として持ち、たんぱく質でできた殻「HIV―1CAコア」にRNAを詰め込んで細胞の中に打ち込む。
宿主細胞の中でこのコアが適切な時期に崩壊すると、中のRNAが宿主細胞に取り込まれ、ウイルスの遺伝情報の合成を促進する仕組みだ。
研究チームは、HIV―1感染の標的である免疫細胞「Tリンパ球」に着目。Tリンパ球内のリン酸化酵素「MELK」が、このコアの適切な崩壊を制御していることが分かった。
一方、MELKの発現を抑制したTリンパ球にHIV―1を感染させると、このコアの崩壊が遅れ、ウイルスのDNA合成が抑制された。
(2017/7/7 05:00)
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