豊洲へ移転、来春断念 土壌汚染対策６月完了

東京都の小池百合子知事は２８日の都議会臨時会で、築地市場（中央区）から豊洲市場（江東区）への移転時期について「（豊洲の土壌汚染に関する）追加対策工事は、現時点では来年６月上旬に完了するものと見込んでおり、それ以降になる」と述べた。都は移転時期を２０１８年春から秋としていた。来春は断念した形となり、今後は来秋を軸に調整が進む見通しだ。

都は同日開会した臨時会に、豊洲の追加対策工事費など今年度の移転関連費５５億円を盛り込んだ補正予算案を提出。契約手続きを含め追加工事には８カ月程度かかる見込みで、補正予算成立後速やかに着工に向けた準備に入る。築地市場の跡地は、２０年東京五輪・パラリンピックで駐車場などとして使う予定。都は、五輪準備に影響が出ないよう、豊洲への早期移転を最優先に取り組む考えだ。