[ 機械 ]

日系工作機械、欧で航空機向け攻勢 加工能力の高さ訴求

(2017/9/19 05:00)

  • 工作機械メーカーは欧州国際工作機械見本市(EMO)で欧州航空機産業に売り込みをかける(写真は6月のパリ国際航空ショー)

日系工作機械メーカー各社が欧州の航空機産業市場を深耕する。エアバスを擁する欧州は米国と並ぶ航空機の一大市場。加工難度の高い航空機部品向けは機械各社の真の技術力が問われる。日本勢は高い技術力を生かし、攻勢をかける。

欧エアバスと米ボーイングは現在、10年分の受注残を抱える。不足している生産能力をどう改善するかが課題で、工作機械各社はその需要を取り込もうと拡販に乗り出す。

牧野フライス製作所は欧州事業について、2020年をめどに売上高を現在の130億円から200億円規模に引き上げる。仏と英国で航空機分野の需要を取り込む。英国はエンジン部品加工に焦点を当て、横型マシニングセンター(MC)をベースに研削機能を搭載した複合機を販売する。

DMG森精機は、17年度の航空機関連の需要が当初見通しより増え、高水準で推移するとみている。旺盛な需要を取り込もうと独フロンテンの拠点に設置した航空宇宙分野の専門部隊が、欧州全域の顧客をサポートする。

ヤマザキマザックはタービンブレードなどを高精度に加工できる複合加工機を欧州市場に投入する。主力シリーズの最上位に位置付けた機種で、最大加工径を従来機種より42ミリメートル長い700ミリメートルにした。旋削主軸とミル主軸の組み合わせを従来機種の4倍に増やし、より多様な加工もこなせる。

オークマはボリュームゾーンである中・小物の航空機部品を標的にした横型複合加工機を売り込む。チャックサイズを中・小物部品加工に最適な8インチにした。アマダホールディングスは帯のこ盤用ダイヤモンド刃の日本メーカーを10月に買収し、難削材切断で航空機分野に本格参入する。

(2017/9/19 05:00)

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