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[ 科学技術・大学 ]
(2017/10/19 05:00)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)や東海大学などの国際研究チームは、月の火山地域である「マリウス丘地域」の地下に東西50キロメートルに及ぶ巨大な地下空洞を発見した。日本の月周回衛星「かぐや」が搭載する電波レーダーによるデータを解析して判明した。月の起源と進化という科学的な課題の解決のほか、将来の月面基地の候補地として期待される。成果は18日、米科学誌ジオフィジカル・リサーチ・レターズ電子版に掲載された。
かぐやから波長60メートルの電波を月に送信。月の地下からの反射波を受信し、そのデータを分析した結果、月の地下の数十メートルから数百メートルの深さに複数の空洞を発見した。
月の地下空洞はかつて月に磁場があった証拠や、月に取り込まれた水などが見つかる可能性があるなど科学的課題の解決が期待できる場所。さらに地下なら隕石(いんせき)の衝突や放射線から機器や人を守れることなどから、将来の月面基地建設地として利用できる。
(2017/10/19 05:00)