[ 機械 ]
(2017/12/4 05:00)
コマツは2018年に、現場で大容量のデータを処理する技術「エッジコンピューティング」や人工知能(AI)を利用した工事支援を始める。飛行ロボット(ドローン)が撮影した測量写真を高速処理するのに加え、待機中のダンプトラックの判別にAIを利用する。建設機械の位置情報をはじめ工事関連のデータの収集・管理が進んでいるが、現場全体を見える化できていない。把握しきれなかった状況を先端技術でつかみ、作業効率や安全対策をより向上させる。
コマツは工事全般に情報通信技術(ICT)を活用する事業「スマートコンストラクション」を展開している。これを進化させて関連会社が、エッジコンピューティングやAI、画像処理技術を搭載した小型システムを提供する。同システムはNTTドコモなどと構築する工事関連のデータ管理基盤と組み合わせて運用する。
ドローンによる測量写真を20分ほどで処理でき、工事に必要な点群データの作成時間の短縮につながる。これまでは処理するのに6―7時間かかっていた。さらに撮影したダンプトラックの状況をAIが学習し、土砂を積み込み中なのか、待機したままなのかを判別することを想定している。稼働状況をより詳細に把握する。
安全対策としても活用する。現場で事故が発生しかねない要因に関連するデータをAIに学習させることも視野に入れる。
(2017/12/4 05:00)