[ 人物 ]

日本国際賞、リチウム電池考案の吉野氏 米豪2氏も選出

(2018/1/31 05:00)

  • 日本国際賞の受賞が決まった(左から)吉野氏、クーパー氏、ミラー氏

国際科学技術財団は30日、科学技術分野で多大な功績を挙げた研究者に贈る2018年の日本国際賞の「資源・エネルギー、環境、社会基盤」分野に旭化成名誉フェローの吉野彰氏(70)を選んだと発表した。また「医学、薬学」分野に、米エモリー大学のマックス・クーパー教授(84)と豪ウォルター・アンド・イライザ・ホール医学研究所のジャック・ミラー名誉教授(86)を選出した。

吉野氏は、従来技術に独自技術を組み合わせ、1980年代にリチウムイオン電池を考案し、実用的なシステムとして成立させた。IT機器の電源に用いられるほか電気自動車に搭載されるなど、利用が拡大している。

クーパー氏とミラー氏は、体に侵入した異物に対する適応免疫をつかさどる細胞「Bリンパ球」と「Tリンパ球」を発見し、免疫学の基礎を築いた。

都内で同日開いた会見で吉野氏は「リチウムイオン電池の研究に携わる多くの若い研究者たちにとって、大きな励みになる。素晴らしいイノベーションを生み出してくれるだろう」と喜びを披露。クーパー氏は「Tリンパ球とBリンパ球は適応免疫系の重要な要素。自己免疫疾患やがんなどの研究に貢献できた」と述べた。またミラー氏は「研究成果ががんを含む治療法開発に役立ち、臨床医学で使用可能になったことはうれしく思う」と語った。

各分野には賞金5000万円を贈呈。授賞式は4月18日に東京・隼町の国立劇場で開かれる。

(2018/1/31 05:00)

総合3のニュース一覧

おすすめコンテンツ

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン