[ 自動車・輸送機 ]

【電子版】米ウーバー事故 自動運転技術に疑問の声 インテル「1秒前には検出」

(2018/4/1 08:00)

ウーバーの自動運転車両による事故現場(3月18日夜、アリゾナ州=ブルームバーグテレビより)ウーバーの自動運転車両による事故現場(3月18日夜、アリゾナ州=ブルームバーグテレビより)

 【シリコンバレー時事】米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズの自動運転車が公道での試験走行中に歩行者をはね、死亡させた事故をめぐり、同社の技術を疑問視する声が強まっている。自動運転車の安全性への懸念を払拭(ふっしょく)できなければ、実用化が遠のく可能性もある。

 事故は米アリゾナ州で3月18日夜に発生。地元警察が公開した当時の車載カメラの映像では、ウーバーの車両は自転車を押して道路を横切ろうとした女性に近づいても減速していないように見える。自動運転車に搭載されるセンサーは通常、暗闇でも人を認識できるとされ、ウーバーのシステムに問題がなかったかが焦点となる。

 米半導体大手インテルは、この映像を基に傘下の自動運転開発企業が持つ技術で検証。画質の粗さにもかかわらず「衝突の約1秒前にはっきりと(歩行者を)検出できた」と説明した。また、ロイター通信は、ウーバーが光で周囲との距離を測るセンサーの数を減らしたため、死角が増えたと報じた。

  • 一部報道ではウーバーがセンサーの数を減らしたため、死角が増えたという指摘もある(ウーバーの自動運転車、ウーバー提供)

 アリゾナ州は「安全性への期待を裏切ったことは疑いようがない」(デュシー知事)としてウーバーに公道試験中止を命令。同州は自動運転実験の誘致に積極的なことで知られるが、これまでの歓迎姿勢を一転させた形だ。

 ウーバーは、既にアリゾナ州を含む北米4地域で試験を休止し、カリフォルニア州には3月末で期限が切れる公道試験許可の更新を申請しない意向を伝えた。トヨタ自動車や米半導体大手エヌビディアも公道試験を中止するなど波紋が広がっている。

(2018/4/1 08:00)

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