[ 自動車・輸送機 ]

【電子版】ウェイモの自動運転技術、テスラ「オートパイロット」とは別物 クラフチックCEO

(2018/4/3 12:30)

  • ウェイモのクラフチックCEO(3月27日、右はジャガーのラルフ・スペッツCEO ブルームバーグ)

 3月23日に米カリフォルニア州で起きたテスラ車の死亡事故などを契機に自動運転技術の安全性を巡る議論が巻き起こる中、米アルファベット傘下の自動運転システム開発会社、ウェイモのクラフチック最高経営責任者(CEO)は、自社の技術とテスラの自動運転支援システム「オートパイロット」は全く異なるものだと訴えた。

 死亡したウェイ・ファンさん(38)がオートパイロットを作動させて運転していたスポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルX」は、同州マウンテンビュー近くのハイウエーで中央分離帯に衝突、火災が発生した。テスラが3月30日にブログに掲載した発表資料によれば、回収されたコンピューターのログはファンさんが衝突前の6秒間、ハンドルを握っていなかったことを示していた。

 ウェイモのクラフチックCEOはインタビューで、テスラのオートパイロットはウェイモが10年前から開発してきた完全自動運転技術とは別物だと指摘。オートパイロットは運転者が常に注意を払い、ハンドルから手を離さないようにする必要があるのに対し、ウェイモが開発に取り組んでいるのは人間の関与を必要としない技術だと説明した。

 ウェイモの技術は既にフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)のミニバンに搭載され、アリゾナ州フェニックスで公道試験が行われており、年内に無人タクシーの商業サービスを開始する計画。

 クラフチックCEOは先週、事故にオートパイロットが関わっていたかどうかテスラが公表する前、「テスラ車が事故を起こした場合、運転席に座っている人が最終的に注意責任を負うことになる。ここで何が起きたかわれわれには分からないが、自動運転とは違う」と述べていた。テスラのスポークスマンからはコメントは得られていない。

 ウェイモは先週、ジャガー・ランドローバーと自動運転車で提携すると発表。ジャガーの電動SUV「Iペース」2万台にウェイモの自動運転システムを搭載し、2020年からウェイモのタクシー配車サービスで稼働を開始する予定。

 クラフチックCEOは、かつて在籍したフォード・モーターや現代自動車など他の自動車メーカーとの提携の可能性も積極的に探っている。同CEOは配送・物流市場での競争に向け、ホンダとの合意が最も近いと述べた。(ブルームバーグ)

(2018/4/3 12:30)

おすすめコンテンツ

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン