社説/中小企業のテレワーク 創意工夫で働き方改革に挑戦を

(2020/5/27 05:00)

新型コロナウイルス感染症の経験を今後の働き方改革にどう生かすかは、企業に突きつけられた課題だ。テレワーク導入拡大の動きが大手で加速するが、中小は導入が進んでいない。非常時の事業継続計画(BCP)の観点からも前向きな対応へ踏み出すべきだ。

大阪商工会議所が会員企業を対象にした新型コロナ対応の緊急調査で、「在宅勤務・テレワークの実施」状況は、大手企業が54・7%、中堅・中小企業は9・5%だった。在宅勤務・テレワークをしない理由は「ITシステムが整っていない」、「工場勤務の従業員はテレワークは無理。本社勤務の従業員も少人数で難しい」などの声があがる。

モノづくり中小の町で知られる東大阪市のある経営者は「テレワークを導入・定着させるのは難しい。勤務形態や給料をどういう仕組みにするか、就業規則も変更が必要」と実施への課題の多さを指摘する。ただ新型コロナは収束しておらず、東京や大阪など人口の多い地域で活動する中小企業には、感染拡大防止や従業員の命と健康を守る対応が求められる。

金型やIT事業を展開する枚岡合金工具(大阪市生野区)は、意欲的にテレワークを実践する中小企業だ。同社の古芝保治会長は「できない理由を挙げるより、まずやってみよう」と、3月から十数人いる全社員の3分の1を占めるIT事業部でテレワークを導入した。

運用ルールは問題が生じたら変更を重ね、現在は通勤時間ゼロによる仕事の効率アップや経費削減の効果も出てきた。同社はコロナ収束後も、IT事業部はテレワーク主体の働き方に変える方針だ。

一方で現場仕事の金型事業部は出社を続ける。在宅組と出社組とのコミュニケーション不足解消へ、毎月全員参加のオンライン会議を開くなど、ITツールを活用した工夫も講じ、全社の意識改革を図る。

中小は経営資源の制約は多いが、柔軟に対応できるのが強み。コロナ第2波に備え、“新たな働き方”に挑戦してほしい。

(2020/5/27 05:00)

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