社説/2022年の日本経済 正常化でコロナ前の水準に

(2022/1/4 05:00)

2022年の日本経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種の普及、マスク着用などの対策の継続により経済活動の正常

化が進展し、年央までにはコロナ前の経済水準に戻るだろう。懸念材料は新変異株の感染拡大。米中対立が及ぼす影響にも目を配らなければならない。

コロナ禍の影響で冷え込んでいた個人消費は、個人や企業の行動制限緩和を背景に、この間に蓄積された家計の貯蓄がリベンジ消費となって顕在化する見込み。さらに岸田文雄政権の経済対策の効果やGoToキャンペーンの再開もあって、国内総生産(GDP)は大きく押し上げられるものとみられる。

輸出は半導体不足が落ち着きつつあるうえ、東南アジアでのコロナ感染拡大が沈静化し、部品の供給難も解消される見通しで、自動車を中心とした輸出が増えることが期待される。また欧米で約4%、中国で5%強のGDP成長率が見込まれることは、日本にとって良好な輸出環境の継続を意味し、GDPが押し上げられる可能性が大きい。

消費や輸出の状況に加えて、テレワークの進展などデジタル化の加速は企業の設備投資にプラスに働く。さらに30年度までに温室効果ガス排出量を13年度比46%削減する目標に向けた動きも設備投資を押し上げる。

政府は21年12月の月例経済報告で景気の基調判断を1年5カ月ぶりに上方修正し、「持ち直しの動きがみられる」とした。また経済見通しでは22年度のGDP成長率を3・2%とした。これは21年7月に発表した2・2%を大きく上回るもので、政府の強気な姿勢がうかがえる。

先行きの懸念材料はオミクロン株による感染再拡大とそれに伴う経済活動制限である。欧米の感染状況の二の舞いを避けるべく十分なコロナ対策を取る必要があろう。米中対立がもたらす世界経済の不安定化も深刻だ。経済の正常化で人手不足や原材料不足も心配される。

日本に求められるのは、変化に適切に対応する柔軟な発想である。変革の道筋を明確に描き、日本経済の回復基調を着実に前進させたい。

(2022/1/4 05:00)

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