産業春秋/消えゆくファクス

(2022/5/11 05:00)

自宅のファクスが動かなくなった。インクジェット型のプリンター兼用機で、廃インクの吸収タンクがいっぱいだというエラーサイン。寿命と言ってもいいだろう。

買い換えを考えて悩ましく思った。いつまでファクスが必要だろう。感熱紙やインクリボンを使う家庭用ファクスの導入ブームは30年も昔のこと。インターネットの台頭とともに利用シーンは減った。メーカーも限られてきている。

総務省の調査によると、2020年8月時点の個人のファクス保有率は33・6%。タブレット端末より、やや少ない。固定電話の保有率が68・1%なので、その半分はファクス持ちという計算になる。とはいえ稼働率までは分からない。

ビジネスでは、特に官庁関係で今もファクスは欠かせない存在。電子メールと違い、相手を特定しない連絡方法としても意味がある。しかし、この先は急速に変わっていく可能性がある。コロナ禍のテレワーク需要でも、ファクスが注目されることはなかった。

自宅用には結局、ファクス機能付き複合機を買い直して据え付けた。これが最後のマイ・ファクスになるかもしれない。1カ月当たり何度、送受信の機会があるか数えてみようと思う。

(2022/5/11 05:00)

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