産業春秋/生物多様性保護のすそ野広げよ

(2022/6/14 05:00)

政府は2023年度から生物多様性を保護するための認定の仕組み「自然共生サイト(仮称)」を始める。一定の条件を満たせば里地里山や都市緑地だけでなく、工場の緑地帯なども認定を受けられる。

22年4月に環境省の肝いりで有志連合「生物多様性のための30by30アライアンス」が発足した。22年版環境白書によると、参加する企業や自治体、NPOなどは187者(5月31日現在)に上り、さらに増加が見込まれそうだ。

21年の主要7カ国(G7)首脳会議では、生物多様性の観点から30年までに陸と海の30%以上を保全する「30by30目標」に取り組むことで一致。年内の合意を目指している。

政府は22年度に次期国家戦略を決定し、23年度中に100以上の区域を認定したい考え。認定地は国際データベースに登録されるため、企業はCOP15で決定する予定の次期世界目標への貢献を訴求できる。

課題はいかに活動のすそ野を広げ、持続性を担保できるかにある。参加者に中小企業が少ないのは残念だ。複数の企業による保全活動が申請しやすいスキームも用意できないか。地域貢献のためにコツコツと里山の保護に取り組んでいる中小企業にも出番を与えてほしい。

(2022/6/14 05:00)

総合1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン