国際ロボット展の歩き方How to look around the exhibition hall of iREX

「2017国際ロボット展」開幕まであとわずか ようこそ、未来のロボットワールドへ―

 11月29日に開幕する「2017国際ロボット展」まであとわずかになりました。そこで日刊工業新聞社では電子版にロボット展の特設コーナーを設け、ロボットにまつわるホットなニュースをまとめてお届けします。展示会の会期中も、もちろんロボット展の話題を集中的に掲載しますので、どうぞご覧ください。


 さて、「ロボット」という言葉が生まれたのは、旧チェコスロバキアの作家、カレル・チャペックによって100年近く前の1920年に書かれた戯曲『ロボット(R.U.R.)』だと言われています。作品では人間の労働を肩代わりする人型の機械が「ロボット」と名付けられていますが、チェコ語で「強制労働」を意味する「robota(ロボタ)」が語源になっています。


 その名前の通り、実際の工場で産業用ロボットは休むことなく作業を行い、自動車をはじめとする工業製品の生産性を飛躍的に引き上げました。日本はロボット導入台数が世界一のロボット大国でもあり、日本の製造業が強みを発揮できたのは、ロボットのおかげと言えるかもしれません。


 最近では人の腕のようなアーム型のものだけでなく、センサーを内蔵し、人が触れたりすると危害が及ばないよう動作を停止する「人協働ロボット」も登場。作業者と協調しながら、微妙な組み立て作業などに役立てられています。


 それに加えて、工場以外の場面でさまざまなサービスや娯楽を提供する「ペッパー」のようなサービスロボットも目立ってきました。ほかに、自然災害や事故現場など人の立ち入れない場所で活躍する災害対応ロボット、別名ロボットカーとも呼ばれる自動運転車、宅配便代わりに荷物を運んだり空撮・測量もできたりするドローンなど、ロボットの仲間がどんどん増えてきています。スマートフォンやスマートスピーカーなどに組み込まれた人工知能(AI)の進化と合わせ、日常生活にロボットやAIが欠かせない時代がすぐそこまで来ているようです。


 一方で、冒頭に出てきたチャペックの戯曲ですが、実は決して明るい話ではありません。ロボットたちが団結して反乱を起こし人類抹殺を始めるという、SF映画「ターミネーター」ばりのストーリー展開となっています。だからこそ、そうしたディストピアめいた予言が現実のものとならないよう、人間とロボットおよびAIとの適切な関係をめざす研究や、悪用を防ぐ研究も重要になっていくことでしょう。


 では、両者の理想的な関係とはどういったものでしょうか。日本人であれば(あるいは日本人でなくとも)、「ドラえもん」が頭に浮かぶ人も多いでしょう。22世紀の未来からやってきたネコ型ロボットという設定で、友達でもあり、頼りになる良きパートナー。そこには、ロボットを異種の存在として敵対視するのではなく、仏教伝来のように自分たちの文化の一部として採り入れ、社会にうまく役立てる日本古来の知恵や感性が生かされているのかもしれません。


 ドラえもんを生み出すような時代はまだまだ先ですが、その端緒となる技術が今回の国際ロボット展にもきっとお目見えしていることでしょう。ようこそ、未来のロボットワールドへ――。

日刊工業新聞社の担当記者による、
今年の「国際ロボット展」見どころ紹介

【記者の注目点】
産業用ロボット(IR)編
【記者の注目点】
サービスロボット(SR)編

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