MF-TOKYOの歩き方

【特集】現場で役立つ!新人のためのプレス用語集6.テーラードブランク

テーラードブランクとは

 環境・省エネ・効率化・軽量化などの厳しい要求に応えるための自動車部品をプレス加工するための被加工材作成の新しい工法である。最初に、言葉の意味だけで考えるならば、テーラードブランク(Tailored blank:(テーラー)仕立て+単調なブランク)から、「仕立てられた被加工材(ブランク)」と解釈できるであろう。自動車ボディ関連プレス加工部品は、強度、耐久性、防錆、衝突エネルギー吸収性、軽量化などの要求性能を満たした上で3次元自由曲面デザインが求められる。これらに対応するためには、プレス加工部品の各部の機能が要求する板厚、材質、強度、表面処理、成形性をきめ細かく変えることが最適であるが、製品精度や生産性向上の側面からはできる限り部品点数が少ないのが好ましいのは当然である。

加工方法

 そこで、それぞれに部位に最適な特性を有する鋼板をつなぎ合わせることにより、1枚の素材の中の特性を部分的に変えることができるという特徴を持つ鋼板をつく上げる手法である。この手法の多くの場合、複数の鋼鈑を、目的にあわせて溶接(レーザ溶接やシーム溶接)で1つのブランク材によって仕立てられたプレス素材を1度にプレス加工する工法である。テーラードブランクをTWB(Tailor Welded Blank)と表記することもある。特に、高張力鋼板の使用が増える最近自動車ボディにおいて一般的に用いられるようになってきた。

 また、異種材や板厚が異なる素材の組み合わせも行われる。



プレス業界注目キーワード

プレス技術

【出典】プレス技術 2019年4月号

プレス技術とは・・・プレス加工・プレス金型から材料、IT活用、生産システムまで、生産現場の課題に応える塑性加工技術の総合専門誌(毎月8日発売)

https://pub.nikkan.co.jp/book/b10022787.html

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