企業リリース Powered by PR TIMES

PR TIMESが提供するプレスリリースをそのまま掲載しています。内容に関する質問 は直接発表元にお問い合わせください。また、リリースの掲載については、PR TIMESまでお問い合わせください。

電気自動車からの給電で停電時のエレベーター継続利用を可能とするV2Xシステムの実証を開始

(2022/5/25)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:株式会社日立ビルシステム

電気自動車からの給電で停電時のエレベーター継続利用を可能とするV2Xシステムの実証を開始

ビルソリューション研究開発拠点「亀有総合センター」にシステム導入

 株式会社日立ビルシステム(以下、日立ビルシステム)は、このたび、広域災害などによって停電となった場合に、電気自動車とビルをつなぐV2X*1の技術によって電気自動車から、エレベーターなどのビル設備に給電を行い、継続利用を可能とするシステムを開発しました。本システムは、停電発生時に、V2X対応充放電装置であるハイブリッドPCS*2を使用してエレベーターなどのビル設備の電源を電気自動車からの給電に切り替えるとともに、エレベーターについて分速30mの低速運転に変更する制御を行うもので、最大で10時間程度*3エレベーターを継続運転させることを可能にし、災害に対するレジリエンスを向上します。  2022年中の実用化に向けて、ビルソリューションの研究開発などを行う亀有総合センター(東京都足立区)に本システムを導入しており、今後、実証を進めていきます。


電気自動車からの給電の模様
■停電時の本システムによる給電の流れ(イメージ)

 停電が発生してエレベーターが運転を休止*4した際に、ビル管理者がV2X対応充放電装置と電気自動車を接続し、システムを起動させることで、電気自動車のバッテリーを電源として、低速(分速30m)での運転を速やかに再開することができます。

■本システム開発の背景
 近年、広域災害に伴う大規模停電の発生と、それに伴う社会インフラの長時間の機能停止が大きな社会課題となっており、高層ビル・マンションなど、移動手段としてエレベーターが不可欠な建物において、非常時電源として太陽光発電設備や蓄電池などを整備し、災害に対するレジリエンスを強化するニーズが高まっています。
 日立ビルシステムは、株式会社日立製作所(以下、日立)とともに、大規模地震をはじめとする広域災害時の復旧対応体制の強化、エレベーターなどのビル設備への影響を低減する機能・サービスの開発、提供を継続的に進めています。具体的には、地震時エレベーター自動診断・復旧システム「ヘリオスドライブ」をはじめとする多様なソリューション*5を提供するとともに、日本国内で日立ビルシステムが保全契約を結んでいる18万台以上のビル設備について、さまざまな稼働データを遠隔でリアルタイムに収集・監視し、データ分析結果を基にした予防保全を実現する高度な遠隔監視・保全サービスを提供し、安全・安心・快適な都市生活を24時間365日守り続けています。2022年5月には、遠隔監視・保全サービスの中核を担うシステム・施設である「管制センター」を全面刷新し、PC・スマートフォン上で一元的なビル設備の稼働状況確認やエレベーターの遠隔制御などが可能なビルオーナー・管理者向けダッシュボード「BUILLINK(ビルリンク)」など、遠隔監視・保全サービスのメニューと品質を大幅に強化し、広域災害対応力の向上と故障復旧対応の迅速化を図っており、今回、広域災害などによる停電時のエレベーター継続運転利用を電気自動車からの給電で可能とするシステムの実証を開始しました。

■本システムの実証実験の模様(動画)


*1 V2X(Vehicle to X):自動車とさまざまなモノとの接続や相互連携を行う技術の総称。エネルギー分野においては、電気自動車と、住宅やビル、電力網(グリッド)などをつなぎ、電力の相互供給を行うことを可能にするV2Xシステムの実用化が進められています。
*2 ハイブリッドPCS(Hybrid Power Conditioning System):太陽光発電設備用と蓄電池用の2つのPCS(直流交流交換装置)を一体化した装置。今回開発したシステムは、電気自動車をつなぐビル側で太陽光発電設備を導入している形を基本仕様として設計しており、V2X対応充放電装置としてハイブリッドPCSを使用します。
*3 フル充電状態の40kWhのバッテリーを搭載した電気自動車から、5階建てのビルに設置された、日立標準型エレベーター「アーバンエース HF」(15人乗り、定格速度分速105m)に給電を行った場合の理論値。エレベーターの継続運転時間は、使用条件などによって異なります。
*4 「アーバンエース HF」では、標準装備仕様として、「停電時自動着床装置」をラインアップしています。「停電時自動着床装置」を搭載しているエレベーターでは、停電発生時、エレベ―ターがいったん停止した後に、かご内への閉じ込めを防ぐ「停電時自動着床装置」が起動し、エレベーター内蔵の蓄電池で自動的に最寄り階まで運行して運転を休止するシステムとなっています。
*5 エレベーターが震度5弱程度までの地震によって運転休止した場合に、自動診断運転によってエレベーターの状態を確認し、異常がなければ利用が可能な状態に仮復旧させるソリューションである「ヘリオスドライブ」をはじめ、地震の初期微動を感知し、事前に最寄り階で自動停止させる「初期微動感知地震時管制運転」、停電時にエレベーター内蔵の蓄電池で、自動的に最寄り階まで運行して運転を休止し、かご内への閉じ込めを防ぐ「停電時自動着床装置」や低速で約10分間継続運転を行う「停電時低速継続運転装置」など。

■エレベーターの災害対策に関するWebサイト
https://www.hbs.co.jp/products/elevator/disaster/

■日立ビルシステムのWebサイト
https://www.hbs.co.jp/index.html

■日立ビルシステムブランドチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCfOgxcLRk3NHm2WrqHeQ6MA

■日立ビルシステム エレメンちゃんねる
https://www.hbs.co.jp/ad/elemen/

■お問い合わせ先
株式会社日立ビルシステム カスタマーサポートセンター
電話:0120-7838-99(フリーダイヤル)

企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ

※ ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。

Journagram→ Journagramとは

おすすめコンテンツ

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン