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【電子版】先週の注目記事は?(解説付き)

(2017/1/24 05:00)

■ランキング・ベスト10(1/16~1/22)

1位 産業春秋/ヘビメタアイドルに学ぶ

2位 東芝、持ち株会社制の移行検討

3位 孫社長のような助っ人現れるか-東芝幹部が半導体分社に寄せる期待

4位 超臨界地熱発電、政府が5県選定 東北・九州で試掘

5位 挑戦する企業/ソニー(1)進化する「創業のDNA」

6位 ヤマザキマザック、スマートファクトリー化で172億円投資 

7位 医療機器にAR活用 菊池製作所が装着型ディスプレー

8位 三菱重工、MRJ納入を2年延期へ 

9位 トヨタ、ホンダ、シェルなど13社が水素協議会-約1.2兆円投資

10位 AESC、中国EVバスに電池供給-日産への依存度減らす

■解説:産業春秋/ヘビメタアイドルに学ぶ(1/19)

  • 綾辻行人著『十角館の殺人』(講談社文庫版、左)と英訳版

 BABYMETAL(ベビーメタル)も「PPAP」のピコ太郎も、まったく思いがけないものが世界で話題になったのには非常に驚いた。政府はクールジャパン戦略のもと、日本の文化やコンテンツ、ファッションなどの魅力を海外に発信するのに躍起になっているが、アニメや漫画などのように本来は常識的な文脈には乗らないサブカルチャーが、特に海外の若者などに広く受け入れられているようだ。というよりも、むしろ常識には当てはまらないからこそ、見る側には創造的かつエキゾチックに映るのだろう。

 話は少し変わるが、できることなら日本が誇る文学作品をもっと世界に展開できないものか。日本の作家はなにも三島由紀夫や村上春樹だけではない。村上作品はもともと、文章が翻訳調で英語で表現しやすいと言われているのに加え、実は翻訳者と装丁デザイナーに恵まれたことも決め手となった。試しにネットで検索して、オリジナルと英語版の装丁デザインの違いを堪能していただければと思う。

 それ以外でも、例えば、芥川賞作家の中村文則の小説の英訳版などが米国で高い評価を受けている。長い歴史と分厚いファン層を持つミステリーものも有望だろう。最近では新本格ミステリーの旗手、島田荘司や綾辻行人らの作品も英訳されている。国内では、英国や北欧、フランスのミステリーが広く読まれているが、逆に日本の質の高いミステリーが海外で普通に読まれるようになってもいい。

 極端な話、日本の漫画やアニメは評価が定まっているため、放っておいても世界に広がっていく。作品自体のクオリティーもさることながら、村上春樹の例にならってカギとなるのは、彼の国の市場に受け入れられるための仕掛け作りだ。日本が「文学大国」であることを世界に知らしめる骨太の取り組みが求められる。

(2017/1/24 05:00)

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