産業春秋/パラ開催の意義

(2021/8/26 05:00)

東京パラリンピック2020が順調にスタートした。今回の五輪・パラリンピックの最大の特徴は、開催をめぐる賛否両論が激しくぶつかり合い、日本が分断されたことだろう。

開催は国際的な約束であり、頂点を目指して全世界で予選が繰り広げられた。日本政府の都合だけでほごにはできない。一方、コロナ禍にあって感染拡大を防止するには大規模イベントの開催はマイナス要素。いずれも尊重すべき意見ではある。

開催した以上は、大会の効果に目を向けたい。画面の向こうの、世界のトップアスリートの高度なパフォーマンス。海外の反応もおおむね良好で「日本だから開催できた。ありがとう」と言われると誇らしくもある。

24日の開会式の演出で「片翼の小さな飛行機」を演じた和合由依さんの表現力には、テレビ画面を通じても圧倒された。どれだけの時間をかけて本番に臨んだのか。努力をたたえたい。

子どもたちの学校単位の観戦も、地域により対応は分かれている。パラリンピックは、人間の持つ多くの可能性を間近で見る数少ない機会だ。健常者に比肩するスピードやパワーのすごさと、大会テーマの「共生社会の実現」を実感する意義にも目を向けたい。

(2021/8/26 05:00)

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