産業春秋/先端半導体の国産化を再び

(2022/11/15 05:00)

WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の強化試合は最強メンバーによる結束力を印象付けた。メジャー組を招集できれば本戦での侍ジャパンは盤石だろう。

先端ロジック半導体の国産化を目指す新会社「Rapidus(ラピダス)」(東京都千代田区)も出資者にトヨタ自動車、ソニーグループ、NTTなど各界の最強メンバーをそろえた。事業への本気度と結束力が試されよう。

最先端から遠ざかってきた日本がブランクを埋め、独自のポジションを確立するのは容易ではない。技術の学び直しから始まり、世界最高水準の開発と製造を世界最高速で実現するという。その道程は長く曲折が予想される。

ラピダスはTSMCを目指さず「ある特定領域で世界一を狙う」(東哲郎会長)。後発参入ゆえの賢明な選択だが、ここには積年の課題がある。日本の半導体メーカーは最終製品を想定した提案営業は得意でない。

ロジックを伸ばせず汎用メモリー偏重のハイリスクを回避できなかった。幸い日本は製造装置や材料のメーカーに強打者がそろう。巨額の血税を投入するのだから、凋落に至った教訓を生かし「最後のチャンス」(小池淳義社長)を必ずものにしてほしい。

(2022/11/15 05:00)

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