産業春秋／G7広島サミット、威信かけた警備体制

先進７カ国首脳会議（Ｇ７広島サミット）がきょう１９日に開幕する。期間は２１日まで。４月に起きた岸田文雄首相の襲撃事件を踏まえ、警察は威信をかけた警備体制で今サミットに臨む。広島市はすでに厳戒態勢にある。無事に閉幕することを祈りたい。

全国から結集した最大２万４０００人の警官がサミット会場および周辺の警備・要人警護に当たる。東京以外で開催されるサミットとしては２０１６年の伊勢志摩サミットを上回る過去最大規模の陣容になる。

サミットの主会場「グランドプリンスホテル広島」は宇品島という島にあり、警備しやすいとされる。海上には世界最大級の巡視船などを配し、上空からは大型無人航空機が地上の映像をリアルタイムで届ける。

宇品島はもとより、Ｇ７首脳が訪れる平和記念公園や宮島は立ち入りを制限。各国首脳らが移動する期間は関連施設も休館し、交通も規制する。広島市内には休校の小中学校も。東京、大阪などの大都市もテロの対象となる可能性があるため警備を強化している。

今サミットは岸田首相が１９日にＧ７首脳を平和記念公園で出迎えることから始まる。平和を希求するこの地で不測の事態も断じて許してはならない。