岩谷、企業内大学を開設 水素関連など部門横断で人材育成

岩谷産業は２４日、企業内大学「イワタニ技術・保安大学」を開設したと発表した。子会社を含めた社員を対象に、液化石油ガス（ＬＰＧ）の取り扱いや新技術などのノウハウを部門横断で共有し、人材育成を進める。成長の柱に位置づける水素関連の法令や技術に関する教育にも重点を置く。初年度は１００―２００人程度が登録。数年かけて受講する。

講座は、ｅラーニングによる講習、工場などでの実習、ＯＢ社員などの講話の３形式。取得単位数に応じ、初級・中級・上級課程の修了を認定する。上級課程の修了には約７０時間の受講が必要となる。中央研究所（兵庫県尼崎市）や、神戸市中央区で建設中の水素関連の研修施設も活用する。学長には、水素バリューチェーン推進協議会の事務局長を務める福島洋取締役専務執行役員が就任した。

同社はこれまで、ＬＰＧや産業ガスなどの事業部門は、機能樹脂や金属などの事業部門との連携が少なかったという。部門横断の教育体制を強化し、全体的な事業拡大を狙う。