食品・機械・包装資材“3事業一体”で革新起こす さとの雪食品社長・植田滋氏に聞く

(2023/11/1 12:00)

さとの雪食品(徳島県鳴門市、植田滋社長)は、高品質で高付加価値の豆腐や大豆加工食品を製造販売し、8月に設立50年を迎えた。四国化工機(SK、同北島町、同)グループの食品事業会社として、機械、包装資材を合わせた3事業の相乗効果により成長を続けている。植田社長に今後の戦略を聞いた。

―独自技術により成長してきました。

「50年前に創業者の植田道雄名誉会長が豆腐の将来性を見込んで事業を始めた。豆腐業界は収益が厳しい状況にあるが、当社は高品質の豆腐を追求している。自社製の豆腐自動製造機や無菌充填機を用いた独自の技術で、にがりの自然の甘みを引き出すおいしさを優先しつつ、紙容器、長期常温保存による付加価値のある製品を提供している」

―SKグループの3事業一体で相乗効果を発揮しています。

「最適なパッケージを、豊富な充填機の製品群で提供している。食品製造で自社機を検証するとともに、検査機や包装機などを含めて総合提案するエンジニアリング力を高めている。さらに市場にマッチした新容器を開発・企画し、当社独自の革新的な豆腐も送り出している。こうして3事業でイノベーションを起こしていく」

―阿南食品工場(徳島県阿南市)が重要な役割を担います。

「3事業一体を象徴するモデル工場。無菌充填機など自社の最新設備で生産する。業界初の人工知能(AI)で豆腐の割れ欠けなどを自動検品する装置やロボット、無人搬送機、全機器を一元管理するIoT(モノのインターネット)を導入したスマートファクトリーだ。自社製品の展示場としての役割も担い、食品製造設備のトータルエンジニアリングの提案につなげていく」

―成長戦略は。

「大豆原料の製品を広げる。8月には豆乳を約49%使用したソーセージを発売した。また阿南食品工場の量産設備を生かし輸出を強化する。紙容器入り豆腐のおいしさを十分認知してもらい、現在の何倍にも拡大する。社員には当社の強みをしっかり認識し説明できる教育を徹底する。紙容器の豆腐の海外展開など3事業一体の成功事例を多く作り上げたい」

(2023/11/1 12:00)

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