中小食品業者に自動化提案 立花エレテック、ショールームで技術訴求

(2024/1/22 12:00)

技術商社である立花エレテックは、全社員(単体)4分の1に当たる200人近い技術者を擁する。技術者と営業担当者による連携や、全国の販売店とのつながりを活用し、三菱電機の代理店として製造業全体に幅広くアプローチする。

  • 立花エレテック本社内のショールーム

2021年4月、既存の営業組織から選抜する形でFAシステム本部を設立した。従来のコンポーネント営業から分化し、ソリューションビジネスに特化した専門営業組織として、製造現場のデジタル化・二酸化炭素(CO2)削減・見える化や自動化の提案に力を入れる。

大阪市西区の本社にはスマートファクトリー化をコンセプトとしたショールームを備えており、ソリューションビジネスの営業に活用している。ロボットを用いた自動化システムに加え、IoT(モノのインターネット)機器による稼働監視システムや3Dプリンターを展示。ラボスペースも併設しており、設備導入前の検証作業に対応する。

こうした自動化提案のターゲットとしているのが食品業界だ。23年には食品技術の総合展示会「FOOMA JAPAN(フーマジャパン)」に初出展。出展後、100社以上から次々と相談が持ち込まれ、大きな需要を再認識したという。

特に中小食品業者では作業自体の難度に加えて、建屋の老朽化や作業スペースの狭さなどが課題となり、これまで自動化が進んでいなかった。田村孝FAシステム本部長は「テクノロジーの進化によって、ロボットで代用可能な作業は増えている。あとは費用対効果をどう理解していただけるかが課題」と指摘する。同社ではシステムのパッケージ化も視野に入れつつ、より低コストな自動化ソリューションを模索中。提案の幅を広げるべく取り組みを進める。

FAシステム本部の22年度売上実績は約50億円。23年度はここから20%増を見通す。田村本部長は「コロナ禍が明け、各社の設備投資も動き出している。中小企業の設備投資を支援する『ものづくり補助金』も追い風。当面の目標である売上高100億円を早期に突破したい」と意気込む。

(2024/1/22 12:00)

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