(2024/5/2 12:00)
原料・在庫、常に情報把握
―調達で重要視していることは何でしょうか。
「医療向けなど安定供給が求められる製品もあり、安全・安心・安定の三つを基本に据えている。そのためには調達する原料の把握や複数のサプライヤーからの購買、在庫の効率化などが必要だ。サプライヤーへの定期的なアンケートなどで、できる限り状況を把握している。複数購買できないものは、可能なら代替材料なども検討するようこともある。また環境負荷低減、人権の尊重も大事で、持続可能な調達を掲げている」
―製品の高度化に伴って原料の多様化も進んでいます。
「使用する原料にはパルプや天然ゴムなど自然由来のものもあり、気候変動や土の状況でも調達の環境が変わる。安定調達にはサプライヤーとの間にきちんとしたパイプを作って、緊密に連携するウィン―ウィンの関係を構築するとともに、代替材料の開発も含めて取り組んでいく必要がある」
―中期経営計画で2030年度に海外売上高比率?%を目指しています。欧州などの環境規制にどう対応しますか。
「グローバルな展開を目指していく中で、欧米など環境意識が高く、各種の規制がある市場も対象になる。品質保証分野など調達以外も関係するが、環境規制なども含めてグローバルな流れに対応していく」
―「物流の2024年問題」により、輸送のコストアップが見込まれています。どのように対応していきますか。
「今後、コストが上昇する傾向が続くと見込まれる中で、いかに効率的に運ぶかが重要になる。物流会社と協力しながら、エリア外発送や横持ちをやらずにそれぞれ適正な在庫をきちんと持つことが大切だ。また、共同配送もこれから検討していかなければならないテーマになるだろう。こうした効率化には適切な需要予測なども必要になる。物流会社との話にもなるが、徹底的な効率化を進める。それが結果的に二酸化炭素(CO2)削減にもつながる」
(2024/5/2 12:00)
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