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[ 科学技術・大学 ]
(2016/10/17 05:00)
産業技術総合研究所地質調査総合センター地圏資源環境研究部門の眞弓大介研究員らは、石炭を食べて天然ガスに換えるメタン生成菌「AmaM株」を発見した。メタノールで培養できるため大量培養に向く。掘り出せない深度の石炭や有機物資源をガス化して取り出せる可能性がある。米科学誌サイエンスに掲載された。
油田から採取したメタン生成菌の中から、石炭の主要成分であるメトキシ芳香族化合物をエサとするAmaM株を見つけた。50―60度Cで増殖し、石炭1グラムを与えると100日で1%以下がメタンになる。従来の菌種は酢酸やメタノールなどの単純な有機物しかエサにできなかった。
石炭のガス化は化学プロセスの方が効率は良い。微生物は自生する条件にあえば時間をかけて増殖してガス化が進む。今後、幅広い温度域で働ける菌種を探していく。
(2016/10/17 05:00)