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[ 医療・健康・食品 ]
(2016/12/20 05:00)
NECは19日、人工知能(AI)技術を活用した創薬事業に参入すると発表した(写真)。独自に発見したがん治療用ペプチドワクチンの実用化を進めるベンチャー会社を設立し、同日事業を始めた。既に山口大学と臨床研究を行っており、今後2年間で治験薬としての安定性試験や動物による安全性試験を行う。その後3年間で臨床試験を行い、製薬会社との連携を模索した上で、新たながん治療薬としての確立を目指す。
がん治療用ペプチドワクチンは、患者自身の持つ免疫力を高め、がんの増大を抑制することを狙った新しい治療法。新会社「サイトリミック」(東京都品川区、土肥俊社長)は、同ワクチンとペプチドの効果を促進する免疫補助剤(アジュバント)を混和し、皮下注射するがん治療ワクチンを開発する。
同社は資本金3億6150万円。NECの持ち株比率は39・9%。その他にベンチャーキャピタルなども出資する。
NECは機械学習と実験を組み合わせた独自の「免疫機能予測技術」を活用。山口大と高知大学との共同研究により、肝細胞がんや食道がんなどの治療に有効で、かつ日本人の約85%に適合するワクチンの候補となるペプチドを発見している。
(2016/12/20 05:00)