(2020/7/29 05:00)
新型コロナウイルスのワクチンの年内実用化が視野に入ってきた。米製薬大手ファイザー・独バイオ医薬品企業ビオンテックの連合と、米バイオ医薬品企業モデルナはそれぞれ、後期段階の臨床試験(治験)を始めた。またトランプ米大統領はワクチン生産を支援するため、富士フイルムの米国子会社に資金を拠出する。一方、一部の専門家は年内実用化に慎重な見方を示す。
モデルナが最終治験 3万人参加
【ニューヨーク=時事】米バイオ医薬品企業モデルナは、開発を進める新型コロナウイルスのワクチン候補について、最終となる第3段階の臨床試験(治験)を開始した。米国立衛生研究所(NIH)などと共同で実施し、米国内で約3万人の被験者が参加する。
同社は来年から年間5億回分のワクチンを供給する計画。自社の製造能力に加え、スイスの製薬会社ロンザとの提携により、最大10億回分を供給できる可能性もあるとしている。
ファイザーなど、後期治験
【ニューヨーク=時事】米製薬大手ファイザーと独バイオ医薬品企業ビオンテックは、新型コロナウイルスのワクチン候補について、後期段階の臨床試験(治験)を始めたと発表した。他社のワクチン候補も続々と後期治験に移行しており、ワクチンの年内実用化も視野に入ってきた。
ファイザーとビオンテックの後期治験は、米国など世界約120カ所で実施し、最大3万人が参加する見通し。両社は、治験が成功すれば10月にも当局に承認申請を行う準備があると明言した。承認が下りれば、年末までに最大1億回分、来年末までに約13億回分を供給する計画だ。
英製薬大手アストラゼネカと英オックスフォード大によるワクチン候補も、既に後期治験に入っている。
一方、年内のワクチン実用化について、一部の専門家は慎重な見方を示す。英専門家は「治験の初期段階で成功しても、後期段階で失敗するものも多い」と指摘。別の専門家は、年末までの実用化は可能としながらも、「確実ではない」と話した。
(2020/7/29 05:00)
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