後援:文部科学省・経済産業省・特許庁・中小企業庁・東京都・日本商工会議所・日本弁理士会・東京商工会議所
技術や製品で、世界を変える――。
起業家なら誰もが夢見ることですが、その筆頭に挙げられるのが米アップルではないでしょうか。カリスマ的なスティーブ・ジョブズCEOのもと、スマートフォンのiPhone(アイフォーン)、タブレット端末のiPad(アイパッド)と立て続けにヒット商品を世に送り出し、今や米マイクロソフトを超えて世界最大のIT企業となりました。
かたや未曾有の大事故に見舞われた東京電力・福島第一原子力発電所。ロボット大国・日本の災害用ロボットを尻目に、原子炉建屋内の調査でいち早く活躍したのが、米アイロボットの小型ロボット「パックボット」でした。最近では、円盤型をした自動掃除機「ルンバ」で、アイロボットの名前が日本でも知られるようになっています。
とはいえ、同社の経営は最初から順調だったわけではありません。ルンバの第1号を市場に出すまでに10年もかかり、資金繰りにも苦労したそうです。転機が訪れたのは1998年のこと。軍事関連の新技術研究を行うDARPA(国防総省国防高等研究事業局)と契約し、それがパックボットなど災害・軍事用ロボットの実現につながりました。
「カッコいいものを作り、素晴らしい製品を提供し、お金を稼いで、楽しい時間を過ごし、そして世界を変える」。基本的な経営方針について、創業者でもあるコリン・アングルCEOはこう語っています。もちろん優れた技術や人材なしでは土台無理な話。その一方で、アップルと同様、世界を変えてやろうという強い意志がなければ、世間をあっと驚かせるような製品を生み出すこともなかったでしょう。
昭和50年(1975年)に創設された「発明大賞」は今年で37回を迎え、表彰制度として高い評価をいただいています。しかも大企業ではなく、日本を支える中小企業、ベンチャーなどが持つ優れたアイデアと、それをもとにした特許に評価の軸足を置いています。
さらに、発明大賞は応募して賞を取ったらそれで終わり、というだけの表彰制度ではありません。歴代受賞者や技術開発力を持つ企業・個人とのネットワークにより、発明やモノづくりに関わる苦労、情報、ノウハウを互いに分かち合うことができるメリットもあります。こうした発明大賞ならではのユニークな仕組みによって、優れたアイデアが別のアイデアと組み合わさり、新しい製品や次の大きな発明につながっていく可能性も大いにあります。
独創と連携によるイノベーションもまた、世界を変えるかもしれません。
どうぞ奮ってご応募ください。
応募対象者は中堅・中小企業や個人・グループです。大企業、学校、政府系機関は原則として対象外にしています。そもそもの趣旨が「中堅・中小企業の優秀な製品・技術に光を当てて、わが国の科学技術、産業の発展に寄与する」という賞だからです。昭和50年(1975年)に創設され、以後、毎年実施し、今回が37回目の募集となります。
もうひとつの応募要件として「特許または実用新案を出願し、公開されている発明案件」であることも必要です。
公益財団法人日本発明振興協会はわが国の中堅・中小企業の発明の振興と普及啓発のために活動しております。この表彰事業は
公益財団法人日本発明振興協会
の事業に対する各位からのご寄付による資金により実施するものです。
課長
夏 堅勇 氏
株式会社タツノ・メカトロニクス
(2010年度 発明大賞本賞受賞)
新型ノズルで軽量化、女性でも給油が容易に!
車への給油は給油所の従業員によって行われていたが、平成10年の消防法の改正で、給油に訪れた顧客自らが給油する“セルフサービス式スタンド”が日本で許可され、一般顧客が危険物を扱うこととなった。このため消防関係者をはじめとする学識経験者により、安全に給油するための設備について研究、検討と併せ、火災実験が行われ、設備基準が打ち出された。
特に給油作業に関しては、消防庁音楽隊の隊員による実験の給油試験が実施された。その結果、10L/min以下の小流(ちょろちょろ給油)で給油するケースでは、給油ノズルの自動停止機能が作動することなく、燃料油が吹きこぼれる危険のあることが示唆された。このため、吹きこぼれ防止対策として、給油ノズルを給油動作が終了するまでを4分以内で完結させる給油時間の制限を、給油装置に追加した。ところが、セルフサービス式スタンドが普及し始めると、吹きこぼれ事故が多発し、社会問題となった。
また、女性客からは重くて給油時の操作性が悪いといった苦情も多く、海外のセルフサービス式スタンド用として給油ノズルを世界に出荷してきた当社の自信が揺らぎ、このままでは安全給油が確保できないとの危機感から、世界で一番、小流量で作動する自動停止機能を備え、操作性の良い給油ノズルの開発プロジェクトを立ち上げた。
代表取締役社長
峯村 陽一
氏
株式会社オプナス
(2010年度 発明大賞東京都知事賞受賞)
独自のマスターキー設定、ピッキング対策も万全に!
当社が生み出したいのは、心を豊かにするセキュリティである。セキュリティ機器を通じて誰もが、愛着を持って自然に使える製品、安心していきいきと暮らせる社会に役立つ製品づくりを願っている。当社の製品を通じて、セキュリティという概念を超えた愉しく豊かな人の心、そして安心して暮らせる社会づくりのお手伝いができたらと願い、日本銀行をはじめ、日本のほとんどの金融機関に設置されている金庫室向けダイヤル錠や、貸金庫錠などを約60年にわたり、製造し続けてきた。現在では、インターネットバンキングなど時代の変遷と共に、ダイヤル錠などは当社のメイン商品ではなくなってきたが、最高レベルのセキュリティが常に求められ、使って頂くための素材や工夫を多く盛り込んだものづくりを目指している。
常務
木村 滋 氏
淀川メデック株式会社
(2010年度 発明大賞日本発明振興協会会長賞受賞)
テーブル自体を回転させる発想で装置の発展進化に成功!
私たちの社会生活において液晶パネルは不可欠となり、携帯電話、デジタルカメラ、車載機器、PCモニターなど、用途は多岐にわたる。特にここ数年の大型液晶TVの発展成長は著しく、マザーガラスの大型化、新技術の導入など、生産効率、性能向上に一層の努力が続けられている。一方で最終製品の価格下落は激しく、装置メーカーに対する要求内容も、より一層の高性能化、高生産効率、高歩留まりが求められる。
液晶パネルは自己発光できないため、バックライトが必要であり、バックライトが常時点灯していることから、ある一定の角度の光のみを通過させる偏光板が必要になる。
完成した液晶パネルに偏光板を貼り付ける工程は、当社が偏光板貼付装置の1号機を製造した1985年から何ら変わっていない。しかし、この四半世紀の間に、貼付方法は進化を遂げ、大型パネルが高速で処理できる最適な方式の開発に成功している。
社長
二瀬 克規 氏
株式会社悠心
(2010年度 発明大賞日刊工業新聞社賞受賞)
最後の一滴まで鮮度の保持を可能にした容器を開発!
2007年7月の当社設立時にまず取り組んだことは、包装容器が必要不可欠な液体食品に対して、包装以外にもさらなる付加価値を有する容器を開発することだった。液体包装容器として従来から流通を担っているものとして、瓶・缶・ペットボトル・紙カートン・スタンディングパウチなどが挙げられる。これらは包装技術の進歩や消費者のニーズを取り入れることで使用用途や輸送手段、保存方法に合わせてさまざまに進化を果たしてきた。けれども、20世紀までの技術で開発されたこれらの容器では、未だに解決できない課題がある。それは開封後から使いきるまでの鮮度の保持で、鮮度の劣化は、内容液と空気の接触により生じる酸化や微生物の進入が原因で生じる腐敗が主な要因となる。これらを防ぐために、ペットボトルのように使用のたびに蓋を開け閉めしたり、液体小袋のように一度きりの使い捨てにしたりと対策が立てられているが、繰り返しの使用に対応したものは未だにない。そこで、おいしいものを使いきるまでおいしく、食品本来のできたてを楽しむことを目標として、鮮度の保持が可能な液体包装容器の開発に着手した。
お問い合わせ先
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