業界展望台

UK−JAPAN 2008 −日英間交流に新たな幕開け

1月18日(金)付 日刊工業新聞 10面 広告特集から

<出稿企業一覧>

企業・団体名 概要
英国ノース・オブ・イングランド開発公社 ノース・オブ・イングランド地域への企業誘致および大学・研究機関等の共同研究パートナーの紹介など。
南東イングランド開発公社 南東イングランド全域に、企業誘致や委託研究の仲介など 日本企業の進出を支援する政府機関です。
LRQAジャパン 船舶の格付・検査機関であるロイド船級協会(1760年英国にて設立)の子会社として、 ISO審査登録業務を実施。
シェーン英会話&留学 スクール運営、企業への講師派遣、教材製作など世界中で総合的な英会話教育を展開。

UK-JAPAN 2008 2008年は新たな日英関係の幕開けの年となりそうだ。日英修好通商条約に調印し、日英間で正式な外交関係が樹立されてから150周年。それを記念して、駐日英国大使館とブリティッシュ・カウンシルが1年間展開する「UK―JAPAN 2008」のもと、多彩なイベントが各地で開かれる。芸術、科学技術、クリエーティブ産業の3分野にわたる公認イベントや企画の数は100以上。歴史や伝統だけではなく、日本にいながらにして「創造性あふれる現代の英国」(グレアム・フライ駐日英国大使)に直接触れることで、日英間の交流やコラボレーションがいっそう進むことは間違いない。

【光の芸術で開幕】

グレアム・フライ駐日大使  今夕、東京・六本木の六本木ヒルズが、光を使ったインスタレーション(アート空間)に包まれる。UK−JAPAN 2008のオープニングイベント。冬の大都会を照らす光の芸術は、両国が切り開く未来の輝き、と言っても過言ではないだろう。
 「創造、現代、そしてコラボレーション」がUK―JAPAN 2008のキーワード。とりわけ、科学やビジネスにかかわる人たちにとっては、英国の科学技術、それにデザイン・映画・ファッションといった、クリエーティブ産業関連の催しは要注目だ。

【科学技術に伝統】

 英国は18世紀後半に興った産業革命の発祥地であり、80人以上のノーベル賞受賞者を輩出している。さらに、体外受精、ほ乳類初のクローン動物「羊のドリー」、リニアモーターをはじめ、モノクローナル抗体、パルサー(電波源天体)、磁気共鳴断層撮影装置(MRI)、細胞周期、液晶ディスプレーは、いずれも英国の大学で発明されたもの。つねにフロンティアを追究する科学技術の伝統が連綿と続いている。

【イベントも充実】

 そうした中、科学技術分野の代表イベントとしては、3月に始まるダーウィン展、それにアンソニー・レゲット(量子物理学)、ティモシー・ハント(細胞周期)、ハロルド・クロト(ナノ科学)というノーベル賞科学者を招いての記念講演会などが挙げられるだろう。
 グローバル化の進む現代は、高付加価値産業を生み出す独創性、オリジナリティーがより問われる時代。一連のイベント、ワークショップ、ビジネスミッションを通して、英国のアカデミア、産業界の優れた知力を堪能するだけでなく、双方の創造性を刺激し合い、日英発の新・産業革命の基盤づくりにつながっていくことが期待される。

◆駐日英国大使館 E・ライト氏、S・フィッシャー氏に聞く◆

 「UK―JAPAN 2008」での科学技術・産業関連の企画などについて、駐日英国大使館のエドワード・ライト科学技術担当一等書記官と、サイモン・フィッシャー貿易・対英投資部副ダイレクター/ハイパフォーマンスエンジニアリング担当一等書記官に聞いた。

【コラボレーションに期待】

 ―英国の科学技術の強みは何ですか。
 ライト 英国の基礎研究費は世界全体の5%にすぎないが、主要科学誌への論文掲載数でのシェアは8%、引用率は13%を占め、米国に次いで高い。これは研究開発の生産性が高いことを示している。政府の支援も手厚く、97年と05年を比較して研究開発支援額は2倍に増えた。技術移転の効率の良さも背景にある。
駐日英国大使館のライト氏(左)とフィッシャー氏 フィッシャー 日本企業が英国で行う研究開発も加速している。たとえば人気の高い日産自動車の「デュアリス」は、英国で設計・開発された日本企業初のクルマだ。

 ―UK−JAPANに期待することは。
 ライト 英国は知的でクリエーティブな環境に恵まれているが、そうした部分を日本の皆さんにもっと知ってほしい。一環として、研究者を日本に招へいしてのセミナーも予定している。2月18日には京大で技術移転セミナー、同20日には大阪で英国の大学の共同研究開発についてのセミナー、同27日にはノーベル生理学・医学賞を受賞したポール・ナース・ロックフェラー大学総長を招いての講演を慶応義塾大学と行う。
 フィッシャー ナノテクで英国は世界最先端にあり、ナノテク展には15社ほど参加する。イノベーションの強みをもっとアピールし、日本企業との共同研究や、研究開発拠点設立といった形にまでつなげたい。電子産業ではARMやシンビアンなどが著名だが、日本であまり知られていないベンチャー企業にも目を向けさせたい。

 ―創造性を生み出す伝統はどういった部分にあるのでしょう。
 ライト 教育の中で議論する勇気が教えられ、常識に対して疑問を持つことや、チャレンジが新しい発見につながっているようだ。加えて英国の大学には世界中の優秀な学生が集い、活発な意見交換が行われている。研究者の国際化という面で日本はまだまだと思う。
 フィッシャー 大学と産業とのリンクはこの10―15年の間に強くなり、大学のスピンアウトから優れたベンチャーが生まれている。日本の大手企業と英国の中小が協力することで、新たな進歩が生まれるのではないか。
 ライト 両国とも気候変動、少子高齢化、セキュリティーといった同じ問題に直面している。いずれも一国では解決できない重大な問題だ。これをきっかけに、両国の新しいコラボレーションの誕生を期待したい。

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