業界展望台

みんなで楽しむ ひとりで楽しむ
 8月19日は「バイクの日」

8月19日(木曜日)付 日刊工業新聞 12面 広告特集から

<出稿企業一覧>

企業名   新聞広告
アスクトランスポート 医療検体及びセキュリティー重視のチャーター便はアスクトランスポートへ
ヤマハ発動機 ヤマハからエレクトリックコミューター誕生
本田技研工業 誘惑のV4

 8月19日は「バイクの日」。今日、日本自動車工業会はNMCA日本二輪車協会と共催で東京・日比谷公園を会場に「バイクの日スマイル・オン2010」を開催する。また、二輪車関連団体はバイクの日を中心に、7-9月をバイク月間と位置付け、交通安全の啓発、バイクの楽しさ・利便性・有用性を広く社会に伝えるためのさまざまなイベントを全国各地で展開する。暑さのピークが過ぎるこれからがバイクにとって最高の季節。一人で出かけるもよし、仲間とみんなで出かけるもよし。ルールとマナーを守って、楽しもう。

広がるバリエーション

 「バイクの日」は1989年、総務庁(現内閣府)交通安全対策本部が交通事故撲滅を目的に制定。全国の地方自治体の交通安全対策室や地元警察は、8月19日を中心に、二輪車の安全運転講習会などを展開する。

 山間部をきびきび走る。何もない田舎道を、遠景を眺めながらのんびり走る。大勢の仲間と一緒に走る。キャンプと組み合わせたロングツーリング。冷たい雨に負けない強い心を鍛える達成感。バイクの楽しみ方は人それぞれだ。

 今から5年前、05年4月には、高速道路、自動車専用道路での二人乗り(タンデム)走行が解禁された。タンデムであっても高速道路を利用した移動が可能になったことで、楽しみ方にバリエーションが増えた。同年6月にはアクセルをひねるだけで力強い加速が得られるビッグスクーターへの対応として、自動二輪運転免許にAT(オートマチック・トランスミッション)限定免許が設定され、通常の二輪免許よりも短時間で免許を取得できるようになった。

 タンデム走行やビッグスクーターの走行には、それに応じた技能も必要になる。二輪車メーカー各社や二輪車販売店では、安全運転講習やサーキットでのスポーツ走行体験イベントなどを通じて、正しい知識と技術の普及活動に取り組んでいる。正しい運転技術を身に付けることが、バイクライフを安全に、長く楽しむことに結びつくのだ。

マナー守って安全に

 交通社会の中で、二輪車の置かれる環境は変わってきた。この数年間でも高速道路でのタンデム走行解禁、二輪車用ETCの登場、AT限定運転免許の設定など、さまざまな点が改善されてきた。しかし、市街地での駐車場不足の問題や二輪車の通行禁止規制など、依然として多くの課題が残されている。

 06年から駐車違反取り締まり事務の一部が民間に委託されるなど、駐車違反の取り締まりが強化された。駐車禁止区間では、四輪車はもちろん、二輪車も対象。車体幅が狭く、小さく、取り回しが簡単だからと、つい路肩や歩道などに駐車すれば、それは駐車違反だ。

 そうした中で、二輪車を受け入れている各種施設の駐車場・駐輪場、時間貸し駐車場が圧倒的に不足している。駅周辺や繁華街には二輪車の駐車場はめったになく、自動車や自転車の駐車場には二輪車を止められないことが多い。

 国や地方自治体は街づくりの一環として、二輪車駐車場の整備を急ぐことが求められる。同時に、二輪車ユーザーには、二輪車駐車場の積極利用をはじめ、駐車マナーの向上が不可欠である。

 一般道の二輪車通行禁止規制は徐々に緩和される傾向にあるが、今もなお市街地、山間部を問わず、全国各地で行われている。遠回りを強いられるなど不都合が多い。ただし規制の原因がバイクの傍若無人な振る舞い、危険な走行などに端を発するケースもある。

 09年12月15日から実施された東京都の奥多摩周遊道路の二輪車規制は、「山のふるさと村入口」交差点から「都民の森」交差点までの12.6キロメートルを奥多摩湖から五日市方面に向かう一方向に関して二輪車を通行禁止にするものだ。警視庁は同規制の背景として、規制区間となった下り坂方向で二輪車による単独死亡事故や二輪車が関係した重大事故が頻発しているほか、一部二輪車の危険走行が一般交通に危険、迷惑を及ぼしているためとしている。

 二輪車事故・危険走行はほかの地域でも問題化しており、二輪車愛好家の間では、再度規制強化の方向に後戻りしかねないと憂慮されている。

 駐車場問題や通行規制などについては、バイクユーザーのモラルが問われているのも事実。交通社会の一員として、社会に受け入れられる行動を心がけよう。

「3R」への取り組み

 深刻化する地球環境問題の解決に向け、循環型社会の構築を目指すことが社会のコンセンサスである。その取り組みの一つが、廃棄物排出抑制(リデュース)、再使用(リユース)、再資源化(リサイクル)の「3R」の促進だ。リユースは中古車ということになるが、四輪車に比べ市場規模が小さい一方、車種の選択に当たっては四輪車以上に「好み」の要素が大きい。つまり需要と供給がうまくバランスしていないといえる。

 乗らなくなった二輪車を手放す場合、買い替えによる下取りには応じても、買い取りのみにはなかなか応じてくれない販売店も少なくない。買い取り専門店「バイク王」を展開するアイケイコーポレーションが成長を続ける背景にも、二輪車中古車市場の独特な環境があるといえる。

 04年10月にスタートした二輪車リサイクルシステムは国内二輪車メーカー4社と輸入事業者12社によって運営される。二輪車は自動車リサイクル法の対象ではなく、業界としての自主的な取り組みだ。09年度の引き取り台数は2939台。平均再資源化率は重量ベースで86.8%だった。

 不要となった二輪車は廃棄二輪車取扱店である二輪車販売店がユーザーから引き取る。それを回収拠点となる全国190カ所の指定引取窓口に搬送し、そこから全国14カ所の処理・再資源化施設で再資源化する。

 現在、リサイクルシステムの参加事業者が製造・販売する車両には、販売時にリサイクル費用が織り込まれており、リサイクルマークが貼付(ちょうふ)される。一方、参加事業者の車両でリサイクルマークがないものについては、ユーザーがリサイクル料金を支払っているが、11年10月以降はマークの有無にかかわらず無償化される。なお、廃棄二輪車引取店から指定引取窓口までの収集・運搬料金は別途必要となる。

"働くバイク"消防も

 二輪車の用途はレジャーやモータースポーツばかりではない。経済性や小回りの利く機動性などの点から、いろいろな場面で「バイクならでは」の活躍を見せている。

 町なかではまず、郵便や新聞の配達を目にする。また、ピザや仕出し弁当などの宅配では独特な形状の三輪バイクが用いられている。

 企業が重要書類やサンプル、データメディアを急いで届けなければならないときには「バイク便」に依頼する。バイク便のライダーは混雑する都会の道路をさっそうと走り抜けていくが、法規にはずれて運転すると"働くバイク"のシンボルである白バイの登場だ。

 働くバイクはいずれもが、業務・職務に合わせて装備する。商品や荷物を積むための大きな箱やかご、白バイであればサイレンや赤色灯、拡声機などを搭載する。こうした「装着」の枠を超え、まさに「特装車」という二輪車もある。

 消防車両メーカーの日本機械工業は消防バイク「ミストドラゴン」を製造している。ミストドラゴンはヤマハ発動機の250ccスクーターをベース車両に、55リットルの水タンクを装備した完全完結型水槽付き消防用自動二輪車。渋滞や違法駐車、狭い住宅地など通常の消防自動車にとって障害となる問題を克服し、「いち早く消火へ」を実現する。

 エンジンの動力を外部に取り出すPTOを搭載しており、スイッチ一つで消火用ポンプを駆動する。高性能ガンによるウオーターミスト消火は最長10分間の連続放水が可能。ウオーターミスト消火はレスキューツール使用時の発火防止などにも用いやすく、水損防止などの効果もある。

 小回りのよさ、瞬発力など、二輪車の特徴を最大限活用した本格的消防二輪車として、関係者から高く注目されている。

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