【電子版】米政府、サウジへ最新迎撃システム「THAAD」売却 1.7兆円規模

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  米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル（THAAD）」（17年7月、アラスカ州コディアク＝AFP時事）

【ワシントン＝時事】米国務省当局者は28日、サウジアラビアへの最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル（THAAD）」売却契約が成立したことを明らかにした。両国は26日に政府間合意文書に署名した。

　サウジ人記者ジャマル・カショギ氏殺害やイエメン空爆での民間人犠牲者の拡大を受け、米議会でサウジ批判が高まる中、トランプ政権としてサウジ支援を続ける方針を明確にした形だ。

　売却されるのは、THAADの発射機44基や迎撃ミサイルなどで、総額150億ドル（約1兆7000億円）規模。

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  マティス米国防長官（28日、ワシントンD.C.＝AFP時事）

　国務省当局者は「イランの弾道ミサイルの脅威に直面するサウジや湾岸諸国の長期的な安全を支援することは米国の国家安全保障に資する」と強調した。

　サウジへの武器輸出継続をめぐっては、カショギ氏殺害などに反発する米議会から批判的な声も上がり、イエメン内戦での米軍によるサウジ支援中止を求める決議案の準備も進んでいる。

　マティス国防長官は28日、上院の会合で「サウジが必要な戦略パートナーである現実を受け入れなければならない」と訴え、支援に理解を求めた。