現物主義の“納得”をつかむ企業群 テスト加工・サンプル提供・詳細分析、承ります【PR】

(2021/9/6 00:00)

 さまざまな製品のライフサイクルが短くなっている。“秒進分歩”で進む技術革新と、消費者ニーズの瞬間的な高まり。市場の変化はめまぐるしい。企業間取引においても適時、必要なモノだけを求める傾向は強まっており、これに即応できるかが製品拡販のカギになる。テスト加工やサンプル供給、詳細分析、「現物」を示し、顧客の“納得”をつかむ体制づくりに取り組む企業が増えている。

高温域3000度C対応の高周波誘導炉を設置/受託実験を強化

受託実験のため新設した3000度C対応高周波誘導高温雰囲気炉

 近年、電池材料分野を中心に2000度Cを超える高温炉のニーズが高まっている。こうした状況を受け、工業用電気炉の製造・販売を手がける富士電波工業(大阪市淀川区、横畠俊夫社長)は、滋賀工場(滋賀県湖南市)に3000度Cまでの高温域の焼成に対応する高周波誘導高温雰囲気炉を配置した実験エリアを整備した。

 第2工場棟内に設けた実験エリアは220平方メートルほどの広さ。3000度C誘導炉1台のほか、多目的高温炉「ハイマルチ」2台、真空溶解炉1台を置いた。炉は全て自社製。運用は9月1日からで、3000度C炉の利用料金は1日あたり15万円(消耗品費、消費税別)。2022年1月までは実験への立ち会いと滋賀工場の見学を条件に同7万5000円で受注する。

 同社はこれまでも実験を受け入れてきたが、新たに3000度C炉を設置するのに合わせ、今回、社内の実験炉を集約した。今後、実験エリアのショールーム化も視野に入れる。

 受託実験をきっかけに高温炉の新規ユーザーを掘り起こすとともに、顧客ニーズを満たす製品を開発する。「実験をきっかけに新規分野に参入したユーザーもいた。ここをオープンイノベーションの場にしたい」、横畠社長は力を込める。

ユーザーの抱える課題解決につながる製品の開発

近畿刃物工業の事業紹介動画

 近畿刃物工業(大阪府守口市、阿形清信社長)は段ボール加工用刃物の専業メーカー。材料の切断から熱処理、刃付けまでの全工程を社内で完結させている。ユーザーの仕様に応じたオーダーメードで、年間に取り扱う種類は15,000点に上る。研究開発も積極的に行っており、これまで位置合わせが簡単で調整交換できる刃物や取替時期が目視で確認できる刃物など、30件の特許を取得している。

 「各業界で製品の質より安さが求められるようになってきた。低価格競争に巻き込まれないためには、ユーザーに納得して購入してもらえる製品を提供する必要がある。今、注力しているのはユーザーが抱える課題を解決できる製品作り」と阿形清信社長は語る。切断する紙質の違いよって切断面が変化するなど、ユーザーはさまざまな課題を抱えている。特化することで蓄積したノウハウやハイスピードカメラ、マイクロスコープ、3D形状測定器、画像測定器など自社にある検査装置を使い原因を分析。結果をもとに、課題解決に最適な材質、形状の刃物を提供する。「ユーザーに必要とされることで会社は成長することができる。そのためには充実した環境作りが大事」と阿形社長。これまでインフラ整備や社員教育などには積極的に取り組んできた。これからも〝自信を確信に変えるモノづくり〟ができるよう努力を惜しまない。

顧客要求に豊富なノウハウで応える/安全重視でテストも徹底

自社の強み、製品をアピールする動画を新たに制作した

 アソー(大阪市生野区、浅生隆一社長)は、小型バルブや継ぎ手の設計、製造、販売を手がける。産業機械や建設機械、医療機器などバルブが使われる分野は幅広く、量産品でもスタートは多くが一品一様。綿密な打ち合わせと緻密なサンプル製作、入念な試験で顧客の高度な要求に応える。

 同社は卸販売も手がけており、さまざまなバルブに精通する。顧客から伝えられる仕様から自ら図面を起こし、主に切削加工でサンプル品を製作。自社のノウハウだけで解決しない機構も、協力会社と連携して効率的に形にする。サンプル品の提供にかかる期間は仕様を受け取ってから約3カ月が目安だ。

 一方、バルブは部品点数が多くわずかな誤差が性能に影響する。同社では安全度に重点を置き、製品によっては2倍以上の負荷をかけて試験を実施。顧客の仕様を確実にクリアさせている。今後、レーザーマーカーを導入し、量産品のトレーサビリティーも充実させる。

 手のひらに乗る大きさのバルブも試作費用は10万円ほど。受注に至らないこともあるが、「今、生きなくても先につながる」と、浅生社長。3Dプリンターの活用も検討し、サンプル品提供までの時間短縮にも取り組む構えだ。

豊富な品ぞろえでニーズに対応/大型設備が競争力を高める

競争力を生み出す600トン×6メートルプレスブレーキ

 秋山シャーリング(大阪市西区、吉川成次社長)は、鉄・非鉄金属鋼板の販売と加工を手がける。主要な14種類の鋼板それぞれに定尺3種、厚み5種以上をそろえ、即時出荷できるのが強み。シャーリング加工や長尺の曲げ、レーザー加工にも対応し、「ユーザーが必要なときに必要なモノをすぐに届ける」(吉川社長)。

 他社が常に持たない材料と、600トン×6メートルのプレスブレーキをはじめとする設備が、同社の競争力を高める。手持ちの材料を使い、自社設備を駆使することにより、サンプル加工品も短期間で出荷。素早く確実な値決めで、顧客のニーズを満たす。

 試作費用は多くが自社持ちになるが、他社が二の足を踏むような依頼も可能性が五分五分なら引き受けている。「挑戦することで新たな顧客との関係が築ける」と吉川社長。今後、長尺対応のレーザー加工機の導入も計画しており、対応力をさらに強める考えだ。

 近年、表面処理を施した特殊な鋼板を建物の内装材に使いたいというニーズが寄せられた。「どこに相談すればサンプルが手に入るか、困っている潜在顧客はまだまだいる」と吉川社長。幅広い鋼種を扱ってきた商品知識を生かし、多様な分野でニーズの掘り起こしに取り組む。

富士電波工業株式会社= http://www.fujidempa.co.jp/

近畿刃物工業株式会社 = http://www.kinkihamono.co.jp/

アソー株式会社 = http://www.asoh.co.jp/

秋山シャーリング株式会社 = http://akiyama-s.jp/

(2021/9/6 00:00)

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