神奈川県、工試を独法化 産業技術センターとＫＡＳＴ統合し来春

【横浜】神奈川県は、中小企業の技術支援を行う神奈川県産業技術センター（神奈川県海老名市）と、大学と連携して基礎研究を行う神奈川科学技術アカデミー（ＫＡＳＴ、川崎市高津区）を統合し、２０１７年４月をめどに地方独立行政法人に移行させる方針を固めた。中小企業に対する技術や事業化支援の迅速化や、長期にわたる研究開発力の強化が狙い。２月に県の定例議会に定款案を提出し、１６年度中に中期計画案の議会提出や国による認可を受ける方針だ。

新地方独立行政法人の名称は「神奈川県立産業技術総合研究所」。神奈川県の１００％出資で運営し、拠点を神奈川県海老名市とする。トップの理事長は知事が任命。独法化することで、理事長による予算の弾力的な運営や人材の確保などが可能になる。

全国では公的な工業系試験機関が都道府県や政令指定都市などに６７拠点置かれている。現状、地方独立行政法人化しているのは１０施設。東京都、大阪...