[ 化学・金属・繊維 ]

イニッツ、PPS事業を始動−年度内にサンプル提供

(2017/7/6 05:00)

帝人と韓国化学大手SKケミカルの韓国合弁会社、イニッツは2017年度中にもポリフェニレンサルファイド(PPS)のサンプル提供を始める。PPSは耐熱性や強度に優れるスーパーエンプラの一種。後発だが、業界初の塩素フリーなどを訴求し、自動車分野を中心に売り込む。13年の合弁会社設立から約5年がたち、いよいよ事業が始動する。

イニッツは独自ブランド「エコトラン」で韓国や中国に販売する。帝人も自社製造する得意の炭素繊維やアラミドなどを機能性充填剤(フィラー)に使った製品を開発し、日本の自動車用樹脂部品メーカーを中心に販路を開拓する。

PPSは軽量化や電装化を進める自動車分野を中心に、今後も需要の伸びが見込まれる成長分野。イニッツのPPSはSKケミカルが開発した生産技術により、燃焼時に環境負荷が懸念される塩素やナトリウムを含まない。成形時に金型へのダメージが少ないなど訴求点が多く、市場の関心も高い。

当初は15年に本格的なサンプル供給を見込んでいた。だが、従来のPPSと原料や生産プロセスが違うなど前例がない技術開発を伴ったため、安定操業に手間取り計画より立ち上げが遅れた。課題を解決し、16年半ばには一部の生産を始めた。

(2017/7/6 05:00)

素材・ヘルスケア・環境のニュース一覧

おすすめコンテンツ

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン