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[ 科学技術・大学 ]
(2017/8/24 05:00)
京都大学再生医科学研究所の岩田博夫名誉教授とパナソニックは23日、共同開発したヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)の自動培養装置の受注を始めたと発表した。パソコンで培養条件を設定し、培地交換から増殖、新培地への移植までの作業を自動化。ヒトiPS細胞の培養技術習得に時間がかかることや培養液の交換などの負担といった課題を解消する。
開発した装置は熟練培養者の作業を動作解析し、ロボット技術で再現するもの。顕微鏡や画像保存機能などの観察機能も搭載し、実験を効率化する。培地を移して次代を育てる継代培養も画像による条件設定で自動に行う。フィルターによる排気でバイオハザード対策も実施。装置内は紫外線(UV)灯で殺菌し定期的な除染も行い、汚染を防止する。
価格は約5000万円。製薬会社や再生医療の研究機関、培地などの周辺産業に売り込む。当初は年5台、5年後に年15台の販売を目指す。
(2017/8/24 05:00)