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【電子版】中国JDドットコム、劉CEOが米で逮捕 釈放も捜査継続

(2018/9/4 13:00)

  • JDドットコムの劉CEOは9月1日午後に釈放、中国に帰国したがミネソタ州の現地警察による捜査は続いているという(1月24日、スイス・ダボス=EPA時事)

 米ミネソタ州で性的違法行為の疑いで逮捕された中国の電子商取引会社JDドットコム(京東)創業者、劉強東最高経営責任者(CEO)が中国に戻った。地元警察による捜査はなお続いている。

 劉CEO(45)はミネソタ大学カールソン経営大学院で博士課程の学生として登録されており、研究のためにミネアポリスを訪れていたと、大学の広報担当者を引用して地元紙ミネアポリス・スター・トリビューンが報じた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)やスター・トリビューン紙によると、今回の容疑は中国人学生に絡むものだという。

 博士課程の学生らは8月26日から9月1日まで研修の一環として市街に滞在していたとスター・トリビューン紙は伝えた。ミネソタ大に電話と電子メールで連絡したが、通常業務の時間外で返答はなかった。

 逮捕記録によれば、劉CEOは8月31日午後11時32分(日本時間9月1日午後1時32分)に「性犯罪」の疑いで逮捕され、16時間後に釈放された。ミネアポリス警察のジョン・エルダー報道官は逮捕理由について詳細を明らかにしなかったが、勾留は続けず、捜査を継続する一方で出国制限は設けなかったと説明した。

 JDドットコムはアリババ・グループ・ホールディングに次ぐ中国2位の電子商取引会社で、株主にはテンセント・ホールディングス(騰訊)や米ウォルマート、アルファベット傘下のグーグルなどが名を連ねている。

 エルダー報道官は「捜査は始まったばかりだ」と指摘した上で、当局が最終的に訴追手続きを見送る可能性があると話した。「現時点で出国制限はなく、刑事責任が問われているわけでもない」とも述べた。

 JDは3日、劉CEOが中国に帰国したと発表。これに先んじて同社はソーシャルメディアの微博(ウェイボー)で、米警察が同CEOに対する捜査で違法行為を確認できなかったとコメントしていた。

 北京に拠点を置くマーブリッジ・コンサルティングのマネジングディレクター、マーク・ナトキン氏は、「今回の問題がどのように解決されるのか投資家は様子見姿勢であり、今後しばらくは同銘柄に対して慎重になる可能性がある」と分析。その一方で、「重大な結果には至らず、同銘柄に長期的に大きなインパクトは及ばないとみている」と述べた。(ブルームバーグ)

(2018/9/4 13:00)

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