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【電子版】66億km先の天体「ウルティマトゥーレ」、合体形成のナゾ NASAなどデータ解析

(2019/5/18 05:00)

  • 太陽系外縁部の小天体「2014MU69」(NASA/ジョンズホプキンス大学応用物理学研究所/サウスウェスト研究所/Roman Tkachenko)

 米探査機ニューホライズンズが今年1月に太陽系外縁部で接近観測した小天体「2014MU69」(仮称ウルティマトゥーレ)は、大小2つの小天体が秒速数メートルでゆっくりと衝突・合体して形成された可能性が高いことが分かった。米航空宇宙局(NASA)などの国際研究チームが17日付の米科学誌サイエンスに発表した。

 MU69は長さ約35キロメートルで、太陽系外縁に分布する小天体群「エッジワース・カイパーベルト」にある。約45億年前の原始太陽系でちりや氷が衝突・合体を繰り返し、小天体になった過程の解明が進むことが期待される。

  • 接近観測で判明した小天体「2014MU69」(仮称ウルティマトゥーレ)の立体形状(時事)

 MU69は2014年にハッブル宇宙望遠鏡で発見された。地球から約66億キロメートル離れている。ニューホライズンズが15年に冥王星の観測を終えた後、今年1月1日に距離約3500キロメートルまで接近、通過して観測した。

 当初は大小の球体がくっついた雪だるま形とみられたが、観測データを解析した結果、大きな円盤状天体(最大直径22キロ、厚さ7キロメートル)と球体を平たくつぶした形の天体(直径10キロ-14キロメートル)が合体してできていることが分かった。自転周期は約16時間で、表面温度は零下250-210度程度という。(時事)

(2019/5/18 05:00)

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