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【スマート農機×梨農家】産学公連携で、山口県農業の高齢化に立ち向かいます。

(2021/1/8)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:東京貿易マシナリー株式会社

【スマート農機×梨農家】産学公連携で、山口県農業の高齢化に立ち向かいます。

東京貿易マシナリー株式会社(東京都/以下「TBM」)、山口県農林総合技術センター(以下「山口農林総技セ」)、公立大学法人山陽小野田市立山口東京理科大学(同県/以下「山口東京理科大学」)は、産学公連携により「スマート農機実装による梨の効率・軽労生産」の共同研究を開始しました。 同県は、基幹的農業従事者の平均年齢が72.3歳、広島県と並んで全国トップ(*1)と、まさに「超高齢農業県」。 本研究では、同県の梨の生産現場において、現在活用されている効率生産技術・環境・設備に、新たに運搬支援ロボットを組み合わせることによる作業の効率化と負荷軽減の効果を、実証試験で確認します。本研究により確立した手法の体系化を実現し、高齢化が進む農業の経営安定化を目指します。 *1: 農林水産省統計「2020年農林業センサス調査結果の概要(概数値)」(2020年11月27日公表)より


試験場となる山口農林総技セほ場で、運搬支援ロボットを試験走行。

山口農林総技セ、山口東京理科大学、TBMの3者はこのたび、産学公連携による共同研究契約を締結しました。本研究は、下記の内容で実施いたします。

1. テーマ
「スマート農機実装による梨の効率・軽労生産」

2. 目的
梨栽培農場内で走行が可能な運搬支援ロボットによる梨収穫集荷作業の負荷軽減

3. 研究内容
梨生産の現場で実際に活用されている生産技術・環境・設備に、新たに運搬支援ロボットCoRoCo(コロコ)の技術を組み合わせる。
まずは現行の現場で発生している多種多様な作業や工程等を分析・調査し、それらによって発生している負荷・無駄を明確にしていく。そしてそれらを解消するための改善・見直しをおこなう。これに伴い、実際の現場で活用できる機能・性能をロボットに搭載させ、技術と活用方法を開発していく。開発の段階に応じて実証試験をおこない、効果検証する。
課題となっていた負荷・無駄がどの程度削減されたか、実際の農園で実験をおこない、定量的・定性的に評価していく。

4. プロジェクト体制
山口農林総技セ:プロジェクト統括
山口東京理科大学:実証試験設計、試験設備設計・製作、データ集計
TBM:運搬支援ロボット技術の提供・改良設計開発・製作

5. プロジェクトの背景
<なぜ梨なの?>
じつは、梨は山口県の隠れた名産・人気者です。県内外におけるブランド力と人気が高く、売上高も県内上位を誇る果物として、県としても今後ますます力を入れていきたい農作物のひとつです。
収穫量こそ全国20位前後と中堅ですが、「秋芳梨」「豊北梨」など評価の高いブランドを筆頭に、いずれの種類も確かな味を提供しており、年々その人気と認知度が高まってきています。
一方、肝心の梨の生産者が年々減少・高齢化傾向にあり、県にとって大きな課題のひとつとなっています。

<山口県の農業の特徴・現状は?>
■農業の特徴
山口県は、三方が海に開け、瀬戸内海や日本海の沿岸部から中国山地まで変化に富んだ地形をしており、それぞれの地域特性や気候条件を活かし、たくさんの種類の農産物が生産されています。
全国的に名を知られる大規模な産地は少ないものの、豊かな環境条件を生かして、年間を通じて多彩な野菜や果物が生産され、県内外へ供給されています。
交通網が整備されていることから農産物の産地と市場・消費地が近く、県内で生産された農産物を県内の消費者がすぐに手に入れやすい環境にあることから、「地産地消」や「朝採れ」が盛んな土地でもあります。

■おもな農産物
キャベツ、タマネギ、イチゴ、トマト、ミカン、ナシ、リンゴ 等

■課題となっていること
農業従事者の高齢化(農業従事者の平均年齢が全国上位)、後継者・人材の不足による生産者及び生産量の減少
都道府県別の農業従事者の平均年齢は山口県がトップ。また65歳以上が大半を占める。
<なぜCoRoCoをつかうの?>
本研究を実施していくにあたり、まず、全自動追従運搬車の活用を構想しました。市販の全自動追従運搬車を、農業現場用に開発ができないか情報収集し検討してみましたが、自動追従となると安全面でのハードルが高く、かなりのコストと時間を要することがわかりました。

公益財団法人 やまぐち産業振興財団(*2)に相談したところ、「CoRoCo」を開発したTBMをご紹介いただきました。CoRoCoは工場で稼働実績があり、さらに全自動追従よりもシンプルな仕組みで運搬しているとのこと。農業現場向けの改良開発も現実的ということがわかり、CoRoCoを採用しました。
また、CoRoCoの組立工場となる企業が山口県内にあり、フィードバックした情報や意見を、迅速に開発へ反映できることも、決め手のひとつとなりました。(山口農林総技セ担当者)
*2: 公益財団法人 やまぐち産業振興財団 http://www.ymg-ssz.jp/cms/
運搬支援ロボットに載せたコンテナに収穫した梨を並べる。
<スマート農業って?>
スマート農業とは、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、省力化・精密化や高品質生産を実現する等を推進している新たな農業のことです。

日本の農業の現場では、依然として人手に頼る作業や熟練者でなければできない作業が多く、省力化、人手の確保、負担の軽減が重要な課題となっています。
そこで、日本の農業技術に「先端技術」を駆使した「スマート農業」を活用することにより、農作業における省力・軽労化を更に進められる事が出来るとともに、新規就農者の確保や栽培技術力の継承等が期待されます。
(農林水産省HPより抜粋:https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/17009/02.html )

6. 製品・技術について(CoRoCoとは)
工場での様子。複数台の連結が可能。
運搬支援ロボットCoRoCo(コロコ)は、運搬作業に特化して、ひととともに働くロボットです。
手押し台車では重くてつらい。けど、フォークリフトをつかうほどでもない。AGV(無人搬送機)やAMR(自律走行搬送ロボット)などのハイスペックな機器の導入は、いまのところ現実的ではない。
そんな現場の声に応えてTBMが開発したCoRoCo。
CoRoCoは、自分ひとりで走ることはできませんが、お利口なので、テザーを持って前をいく人が通った道をそのとおりについて走ります。

最先端技術で高性能なロボットがあると、高度なこと・人間では難しいことが可能になり、大変便利なのですが、そのぶん高価だったり使いこなすのに時間がかかったりと、現場に導入し活用するためのハードルが大きいことがあります。
ひとがちょっと困ったときに少しだけ手助けをする、ひとに寄り添うロボット。そんな身近な存在になりたいと、わたしたちは考えています。

販売されているモデルは製造工場内に特化したものですが、本研究を通じて、農園などの不整地で働くひとたちが使いたくなるものをつくり、様々な現場のより多くの働くひとのちょっとした救いとなることを目指していきます。

■事業概要・製品詳細はこちら⇒ https://seeds-robotics.jp/

7. 関係団体について
■山口県農林総合技術センター
本センターは、山口県農林水産部に設置された農林業に関する試験研究、高度技術普及、農業後継者の研修を一体的に行う機関です。山口県農林業の実態を踏まえ、農林家や消費者の研究ニーズ及び県農林行政施策推進方向に対応して、農林家の経営安定・向上、県民への安心で安全な食の安定供給等を推進するための技術開発を行うとともに、その研究成果の技術移転を行っています。
所在地:山口県山口市大内氷上1-1-1
代表者:所長 深田佳作
URL:https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a17201/index/index.html

■公立大学法人山陽小野田市立山口東京理科大学
本学は、理工系と薬学の基礎知識と専門的な学術を教育・研究するとともに、地域社会の発展に寄与する「地域のキーパーソン」を育成することを目的としています。また、地域創生における「知のローカル・ハブ」という役割を果たし、地域社会と地域産業の振興・発展に寄与する社会貢献機能を備えた個性ある大学となることを基本姿勢としています。
所在地:山口県山陽小野田市大学通1-1-1
代表者:理事長 池北雅彦
URL:http://www.socu.ac.jp/

■東京貿易マシナリー株式会社
当社は、エネルギーインフラにかかせない機器を主力事業とし、1955年の事業開始より、社会的意義の高い商品・サービスを提供してまいりました。ここ近年は、さらに顧客価値を最大化するために新たな取り組みにも積極的にチャレンジしており、現在は地域社会に根差して地域と共に成長する事業モデルを展開しています。
所在地:東京都中央区京橋2-2-1京橋エドグラン28階
代表者:代表取締役社長 坪内秀介
企業サイトURL:http://www.tokyo-boeki-machinery.co.jp/
事業ブランドサイトURL:https://seeds-robotics.jp/

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